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脳科学者が語る「誰もが"老害"になる」悲しき必然 自分もすでに「老害脳」化が始まっていたら…?

東洋経済オンライン / 2024年11月8日 16時0分

自分は違う、と思っていても、実は「老害」だと周囲から思われているかもしれません(写真:Luce / PIXTA)

「老害」というと無茶を通そうとしたり、時代錯誤な主張をしたり、高圧的な態度を取ったりする高齢者を思い浮かべる人が多いかもしれません。しかしまだ働き盛りの中高年でも、若い部下や後輩から老害と思われていないか、ちょっと心配になっている人もいるのでは。

「『老害』とは特定の年齢を過ぎると起こるというものではない」というのは、1万人以上の脳を診断した医師・加藤俊徳さん。加藤さんの著書『老害脳 最新の脳科学でわかった「老害」になる人 ならない人』から一部を抜粋し、誰にでも起こりうる「老害」について考えていきましょう。

【次の記事】不覚にも組織で再生産される「老害」の"怖い"実態

あなたの周りにいるやっかいな「老害」者たち

あなたの身近にこんな人はいませんか?

【画像】もしかして自分も当てはまる?「老害」だと思われる人の例

・他人の意見を聞き入れようともせず、一方的に意見を主張し続ける人

・SNSで自分の価値観を押しつけたコメントをする人

・「こんなものくだらない」「どうせダメだ」など、自分の知らないことや、新しいものに否定的な態度を取る人

・店員にやっかいなクレームを付けたり、突然大声でキレだす客

・飲み会で長々とお説教や昔の武勇伝を語る先輩社員

「いるいる! そんな人」と共感する方も多いのではないかと思います。あるいは、具体的な顔が思い浮かび、嫌な記憶が蘇った方もいるかもしれません。

これらは、いわゆる「老害」行為と呼ばれるもので、主に年長者から年下相手に繰り広げられます。

理不尽に、大声で怒鳴りつける、自分の考えが絶対とばかりに押しつけてくる、他人の意見には耳を貸そうとしない……。

このような「老害」エピソードは、さまざまな場所で頻繁に発生し、日々の生活だけでなく、ときにはニュースになったり、ネットを騒がせたりしています。

このように、よく話題になる「老害」ですが、定義はあるのでしょうか? 言葉をよく目にする割には、はっきりとした答えはわかりにくいものです。

辞書で「老害」を調べると、次のように定義されています。

「年をとった人間が上層部にいすわって、元気な若い人の活動のじゃまになること」(『三省堂国語辞典』第七版)

つまり、「老害」とは、年をとった人が若い人の自由な活動を妨げることを指します。若者の行動を阻害したり、その行動を無意味だと文句をつけ批判をしたりするのも、彼らの自由を制限する行為に当たります。

一見流行語、新造語のようにも思えますが、新聞記事などをさかのぼって調べてみると、少なくとも80年代には「老害」という言葉が全国紙に登場していたそうです。ということは、日本社会ですでに40年以上生き残っている単語であり、また現象だと考えられます。

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