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水原一平が米国で「fall guy」と言われた一体なぜ 直訳だと「落ちるヤツ」になるが実際の意味は…

東洋経済オンライン / 2024年11月8日 8時50分

英語には、2語、3語と組み合わさると上級者でも理解できない、または誤解しがちな言い回しが際限なく存在します(写真:metamorworks/PIXTA)

一語一語は簡単な単語なのに組み合わさると慣用的な意味になる表現が英語にはいっぱいあります。そんな日本人がよく誤解する英語表現を、アメリカ在住の日英ネイティブで人気エンタメ翻訳家のMystery Parrot氏の新刊『ネイティブの真意がわかる 日本人が誤解する英語』より一部抜粋・再編してご紹介します。

簡単な英単語の組み合わせでも、誤解してしまう表現がある

米MLB(メジャーリーグベースボール)の大谷翔平選手の元通訳・水原一平氏が違法賭博に関与したと報じられた2024年3月、「Ippei is the fall guy for Ohtani.(一平は大谷の fall guyだ)」という推測が米メディアや SNS を騒がせました。fall guy は直訳すると「落ちるヤツ」ですが、「一平は大谷の落ちるヤツだ」とはどういうことでしょう。

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英語には、fall(落ちる)、guy(ヤツ)など、単語レベルでは初心者でもわかるのに、2語、3語と組み合わさるとかなりの上級者でも理解できない、または誤解しがちな言い回しが際限なく存在します。

fall guyですが、フレーズの真意は《身代わり》。ただ、scapegoat や whipping boyなど「身代わり」として使われる言葉は他にもあります。ですが、fall guy には、単なる身代わりではなく、「万一の場合は大物を守って身代わりとして逮捕されることを本人もあらかじめ了承している人物」という意味が。「鉄砲玉」という言葉もありますが、fall guy は敵方の長を殺すために乗り込むのではなく、大物の罪責を被るために司法の手に渡る点が、鉄砲玉とは違います。また、《鉄砲玉》は通常、捨て駒ですが、fall guy は失うとそれなりに痛手になる人材であることが多いのです。

つまり、アメリカの野球ファンは、通訳者として大谷選手に常に影のように寄り添う水原氏を見て、この二人の関係だったらそういう取り決めがあったとしても不思議ではない、と感じたわけです。それが Ippei is the fall guy for Ohtani. というネイティブの言い回しです。

このように、日本人が誤解する英語表現は他にも多くあります。

例えば、特に何かを買うとか買わないなんて話はしていないのにネイティブから飛び出してくる、I don’t buy it.(私はそれを買わない)というフレーズ。これは「それは本当とは思えない」という意味。例えば「ああ言ってるけど、ちょっと信じ難い」は、 She says so, but I don’t buy it. と表現可能です。

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