チームのメンバーがすぐに打ち解ける会話のコツ 帰属意識を高めるために最初の顔合わせが重要
東洋経済オンライン / 2024年11月9日 18時0分
強固なチームをつくるためには何が必要なのでしょうか。ディズニー、アップル、アメリカ海兵隊・ネイビーシールズなどの成功チームを研究してきたダニエル・コイル氏の著書『THE CULTURE PLAYBOOK 最強チームをつくる方法 実践編』から一部抜粋・再構成のうえ、お届けします。
顔のドアはいつでも開けておく
ネイビーシールズのあるベテラン指揮官はこんなふうに言っていた。
「人間の顔はドアのようなものだ。閉じることもできるし、開けることもできる。大切なのはいつもドアを開けておくことだよ」
彼が言っているのは顔の表情のことだ。特に「前頭筋」と呼ばれる目の上の筋肉がカギになる。
眉毛を上げたり、目を見開いたりして前頭筋を活発に動かすと、注意力、エネルギー、熱意、相手に意識を向けているといったメッセージを伝えることができる。
心理学者のクリス・フリスが行った研究によると、目、眉毛、おでこが送り出すシグナルは、顔の下半分が送り出すシグナルよりも「本物で信頼できる」という印象を与えるという(たとえば、口が笑っていても目が笑っていないと、その笑顔は本物ではないと思われる)。
つまり、安全な環境を構築したいのであれば、人体でいちばん大切な筋肉は前頭筋であるということだ。リモートで働いていて、送ることのできる肉体的なシグナルが限られている場合、前頭筋の動きが特に重要になる。
会話のきっかけになる話題を用意しておく
強固な文化を持つチームにとって、始まりは単なる始まりではない。それは帰属意識が形成されるきわめて重要な瞬間だ。ここで失敗すれば、帰属意識は永遠に失われてしまう。
そんな彼らが重視するのは、あまりにもありふれていて、あまりにも過小評価されているツール、それは「アイスブレーカー」だ。
アイスブレーカー(氷を砕くもの)とは、初対面の人たちが集まった状況などで、お互いに打ち解けたり、会話のきっかけをつくったりするためのツールのことだ。
あなたもおそらく、初対面のグループで順番に自己紹介をしたような経験があるだろう。お互いに打ち解けるためだということはわかっていても、恥ずかしくてしかたがないと思ってしまう人も多い。
アイスブレーカーをうまく活用するコツは2つある。1つは、その恥ずかしさこそがカギであると理解すること。自分の弱さを見せることで、連帯感を深めることができる。そしてもう1つのコツは、無計画の行き当たりばったりではなく、戦略的に利用するということだ。いくつかヒントを紹介しよう。
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