「選挙圧勝」でも次期トランプ政権は簡単じゃない なんと共和党は「労働者の政党」になっていた?
東洋経済オンライン / 2024年11月9日 8時30分
11月6日のニューヨーク・タイムズ(NYT)紙は、社説で”America Makes a Perilous Choice”(危険な選択をしたアメリカ)と題し、第2期トランプ政権の誕生に対して警鐘を鳴らしている 。この中でNYT紙は民主党に対しても、次のような厳しい言葉を浴びせている。
「民主党は選挙で敗北した理由を厳しく見直さなければならない。バイデン大統領が2期目を務める能力がないと認識するまでに時間がかかりすぎた。民主党の進歩的政策の大部分が、党の最も忠実な支持者を含む有権者を遠ざけていると認識するまでに時間がかかりすぎた」
なにしろNYT紙と言えば、6月27日のテレビ討論会において、バイデン大統領がトランプ氏を相手に大失態を演じた翌日の社説で、”To Serve His Country, President Biden Should Leave the Race”(国に尽くすためにバイデン大統領はレースを去るべきだ)と訴えたほどである。いわば民主党の応援団長みたいな存在だ。「おまゆう」(お前がそれを言うか)という気もちょっとだけするが、危機感の強さには納得である。
アメリカ以外でも与党が負けまくった2024年
一方で現職の副大統領であるハリスさんとしては、バイデン大統領との差別化が難しかったのも無理はない。今年は世界的に「選挙の年」と言われ、多くの民主主義国で選挙が行われてきた。年末が近づいた今になって振り返ってみると、まことに死屍累々たるものがある。「コロナとインフレ」の後に行われる選挙で、与党が勝つことはかくも難しい。きっと有権者は、「誰かを罰したくて仕方がない!」と手ぐすねを引いていたのであろう。
- 【台湾立法院選挙】頼清徳は総統になったが、民進党は立法院で過半数割れ(1月)
- 【韓国総選挙】ユン・ソンニョル大統領の政権基盤が弱体化(4月)
- 【インド総選挙】「与党大勝利」と目されつつも、直前で失速(6月)
- 【EU議会選挙】右派勢力が伸長(6月)
- 【フランス総選挙】エマニュエル・マクロン大統領の「抜き打ち解散」が裏目に(6~7月)
- 【英国総選挙】14年ぶりの政権交代でキア・スターマー労働党政権が誕生(7月)
- 【日本の衆議院選挙】「自公」で過半数割れ(10月)
さて、以下は現在進行形の話だが、アメリカの連邦議会選挙は上院では共和党が多数を取り返し、下院でも僅差で多数を維持して「トリプルレッド」となりそうな雲行きである。
この記事に関連するニュース
-
トランプ前大統領の圧勝とその教示
Japan In-depth / 2024年11月7日 23時21分
-
焦点:歴史的選挙戦戦ったハリス氏、なぜ敗北したのか
ロイター / 2024年11月7日 19時9分
-
ウェストバージニア、ケンタッキー両州では予想どおりトランプ氏勝利、米大統領選(米国)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年11月7日 13時15分
-
米大統領選で共和党のトランプ氏が勝利、選挙人過半数越す 接戦州4州も制す 「栄誉だ」
産経ニュース / 2024年11月6日 19時40分
-
今回も早々に「勝利宣言」か...トランプの作戦を左右する「赤い蜃気楼」とは?
ニューズウィーク日本版 / 2024年10月28日 15時47分
ランキング
-
1「103万円の壁」見直しに宮城知事「私が総理なら首を縦に振らない」「立ちどころに財政破綻」
読売新聞 / 2024年11月13日 23時13分
-
2高知など13日は全国42の地点で夏日に…猛暑が去ったのにキュウリが3倍近くの価格になり食卓に打撃 一体なぜ?
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年11月13日 19時47分
-
3“大型セール”ブラックフライデー始まる、驚きの96円グルメも登場、旅行もお得に【Nスタ解説】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年11月13日 21時44分
-
4【独自】住民税非課税世帯に3万円検討 子1人2万円上乗せも、物価高で
共同通信 / 2024年11月13日 21時42分
-
5星野リゾート、総スカン「大学1年でも内定」の意義 学生や採用担当者には不評だが隠された意図がある?
東洋経済オンライン / 2024年11月14日 9時20分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください