「モヒカンヘアの医師」が自分を貫ける納得の理由 産婦人科医・高尾美穂さん「仕事は人生の一部でしかない」
東洋経済オンライン / 2024年11月10日 11時10分
数多くのメディアに登場、SNSやYouTubeでも前向きかつ実践的なアドバイスやメッセージで多くの女性たちの支持を得る産婦人科医の高尾美穂さん。自身の目指す姿に向けて、産婦人科医、産業医、スポーツドクター、ヨガ指導者と4つの軸を持って活動しています。
そんな高尾さん自身のキャリアとライフストーリーを伺った前編に続き、後編では、人生100年時代を幸せに生き抜くための秘訣、心と体の作り方について聞きます。人生後半も、何度でも花を咲かせたい人たちに贈る、コラムニスト・芳麗さんによる新しい時代の人物伝です。
“とりあえず諦めて、まずは寝る習慣”が大事
――人生100年時代、いかに何度でも開花するような人生を送るかがこの連載のテーマです。高尾さんは、現代を生きる私たちが幸せに人生を全うするために大切なことは何だと思われますか。
やはり健康ですよ。体調が悪いとメンタルも落ちやすいですし、忙しい日常や人生の問題も乗り越えていけません。だから、まずは、自分の体を整えること。自分をいい方に変えていけるのは、自分だけですから。
具体的には、生活習慣を良い方に変えていくことです。習慣を変えるって意外と大変ですし、時間がかかります。でも、諦めずに取り組んでほしい。
いい生活習慣を身に付けられたら、さまざまな体の不調はまあまあよくなりますから。まずは、習慣を変えて体調を底上げしてから、それでも残った不調を医療でどうにかするという順番は理にかなっているし、建設的ですよ。
――特に変えるべき習慣やポイントは?
運動や食事の習慣ももちろん大切ですけど、とりわけ睡眠には真っ先に真剣に向き合ってほしい。体調が悪い場合、圧倒的に睡眠が足りないことが多いんですよ。メンタル面の不調も睡眠時間の不足によるところが大きいです。だから、心身の不調時はもちろん、仕事でも人間関係でも何かしらうまくいかないときは、“とりあえず諦めて、まずは寝る習慣”が何より大事だと思っています」
――諦めて寝る習慣とは、シンプルですね。
どうにもならないことは手放して寝てしまう。次の日に目を覚ましたら、また頑張ってみる、みたいな考え方でもいいんじゃないかと思います。
人生の決定権は自分が持っている
――高尾さんの書籍『心が揺れがちな時代に「私が私」で生きるには』の中には、あらゆるお悩みへの共通のアドバイスとして、「自分の人生をどんな時間にしていくか、本来は自分で決められるはずだから」と語られていたのが印象的でした。
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