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「モヒカンヘアの医師」が自分を貫ける納得の理由 産婦人科医・高尾美穂さん「仕事は人生の一部でしかない」

東洋経済オンライン / 2024年11月10日 11時10分

でも、そうですよね? 転職するか否か、誰と結婚するのか、それとも結婚自体しないのかも、誰もが自分で選べます。悩みを手放すために誰かを頼ってもいいし、まずは今自分にできることをしてみるのもいい。

私たちは自ら決意すれば、1日を楽しく過ごすこともできれば、十分な睡眠時間を確保することもできます。人生は自分で決められることに気づくと、大抵の悩みは軽くなるかなと。

――こうあらねばという思い込みを手放すことですよね。自分を大切に幸せに生きるために、“何事も自分で決めること”は大切なキーワードだと私も思います。ただ、長年、雑誌などで女性の生き方を取材していますが、自分らしくとか、自分の道を見極めて選ぶというのは、なかなか難しいものだなとも。

人は、自分らしさを見失いがちなものですからね。この社会においては、社会人らしさ、母親らしさなど、何かと○○らしさを求められがちです。でも、そんな○○らしさと、自分らしさって一線を画すものですから。

――高尾さん自身は、「私は私」を体現されています。前編で伺ったキャリアや人生はもちろん、語る言葉やファッションも、自分らしさを当たり前に大切にしている。

私の場合、子供の頃から“人は人。自分は自分”というのが自然と身に付いていました。親のおかげですね。幼少期から何事も自分で選んでいいし、自由に生きていい。でも責任は自分で取りなさいと言われて育ちましたから。そもそも、うちの父親が母親に対してそういうスタンスだったんですよ。妻であっても母であっても自由に自分の人生を生きなさいと。

――稀有で素敵なご両親ですね。

だから、私は自分の好き嫌いも進みたい道も、自然とハッキリ持てていたのかなと。

このモヒカンヘアも初対面の方は驚かれますが、私にとっては子供の頃から大好きだった絵本『タンタンの冒険』のイメージですし、自分の道を自分で拓くなんて昔から当たり前のことだったんです。

――自分らしさがわからない、自分の人生をうまく選択できないという人たちは、こうあるべきという両親の言葉や社会圧に呑み込まれて抜け出せないのかもしれません。

でも自分のことがわからないというのも思い込みかもしれません。わからないという人も、日々、小さな選択はしています。たとえば、今日のランチは何を食べるかとかね。これも小さな自己決定だし、そこには自分らしさや自分の好きがきちんと反映されているはずですから。大切なのは、すべては自分が選んでいると自覚すること。そうしていくうちに、自分の個性や思考についても理解できるようになるんじゃないかと思います。

仕事は人生の一部でしかない

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