2025年に向け「日本株の黄金の時間」がやって来る 今は日米とも「政策に資金を乗せる」ときだ
東洋経済オンライン / 2024年11月11日 9時30分
今回は4カ月前の話から始めよう。日経平均株価が7月11日に史上最高値の4万2224円をつけたのは、7月に入ってからのアメリカ株急伸の影響が大きい。
特にハイテク株の寄与度が大きく、銘柄の構成比率が似ているナスダック総合指数が7月10日に史上最高値を更新しており、これに連動しただけだと言っても、過言ではない。
なぜ「期待が高いはずのインド株」は調整しているのか
したがってその後、日米とも8月の調整に入った後、9月のNYダウ工業株30種平均やS&P500種指数が復活して史上最高値を更新する中で、ハイテク株は相対的に低迷、ナスダックと日経平均が大きく置いていかれたのも納得できる。
だが、そんな日米の上げ下げにお構いなく動いていたのがインドの代表的指標である、SENSEX指数の昨年からの上昇だ。ところが、そのSENSEX指数も、9月26日に8万5836ポイントの史上最高値をつけてからは、11月8日現在では7万9541ポイントと調整に入っている。これは、ナスダックが出遅れを挽回する形でアメリカの3指数がそろって史上最高値を更新しているのと比べると、対照的だ。
「バブル崩壊の中国に替わって、これからの新興国の主役はインドだ」という世界の投資家人気が高まっていたインド株が、ここへ来て伸び悩んでいる理由は、その成長性に陰りが見えたからとも言われる。だが、私は単純に「買われすぎ」の反動安ではないかと思っている。
実際、下げたとはいえ、指標面からみると、まだインド株は割高だ。例えばインド10年債利回りは約6.82%であるのに対して、株式714銘柄の配当利回りは1.27%(11月8日現在の加重平均)となっており、その差はなんと-5.55%ポイントもある。
もちろん、株式投資は主に値上がり益を狙うので、成長性の高いインドの株式配当利回りが10年債の利回りよりも低くなるは当然だろう。とはいえ、さすがにこれほどの差では、株価が買われすぎと言わざるをえない。株価が好調なアメリカの市場でさえ10年債利回り4.32%に対しアメリカ株全体の配当利回りは1.53%と、その差は-2.79%ポイントにすぎない。
では、日本はどうだろう。10年債利回り約1.0%に対し、東証プライム市場の株式配当利回りは2.3%(同)とその差は+1.3%ポイントになっている。
長い間ゼロ金利に慣れた日本の投資家はその異常さに気づいていないが、世界の主要市場では現在、長期金利より株式配当利回りが高い国は日本だけで、10月に史上最高値を更新したDAX指数を擁するドイツにしても、対象376銘柄で±0%ポイント(長期金利と配当利回りがほぼ同じ)だ。
この記事に関連するニュース
-
トランプトレードの賞味期限は?両立難しい株高と金利高。相場の味方「ハネムーン期間」は100日(土信田雅之)
トウシル / 2024年11月15日 8時0分
-
トランプ大統領再選で空前の株高続く!?銀行株や防衛関連株がトランプ相場の本命株に!
トウシル / 2024年11月11日 14時0分
-
米国「トランプ相場」の余韻に日本と中国が絡む展開~一喜一憂しやすい地合いで上値トライできるか?~
トウシル / 2024年11月11日 12時10分
-
米株最高値、日本株堅調。当確後のトランプトレードどこまで?気になる金利上昇とイーロン・マスクのポジション(土信田雅之)
トウシル / 2024年11月8日 8時0分
-
与党大敗後の日経平均上昇はもう限界?米大統領選と米国株を総点検!(土信田雅之)
トウシル / 2024年11月1日 8時0分
ランキング
-
1「バナナカレー」だと…? LCCピーチ、5年ぶりに「温かい機内食」提供…メニューは? 「ピーチ機内食の代名詞」も復活
乗りものニュース / 2024年11月24日 12時32分
-
2冬の味覚ハタハタ、海水温上昇で今季の漁獲量は過去最低か…産卵場所に卵ほとんど見つからず
読売新聞 / 2024年11月24日 11時52分
-
3異例の「ケーブル盗難でリフト運休」 スキーシーズン前に 捜査は継続中
乗りものニュース / 2024年11月24日 14時12分
-
4年収壁見直し、企業の9割賛成 撤廃や社保改革要請も
共同通信 / 2024年11月24日 16時22分
-
5「中間管理職を減らしたい」企業の盲点 リストラで起こる、3つのリスクに備えよ
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月24日 8時0分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください