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トラブル時の「新幹線ホテル」実際に泊まってみた 車内で何人が寝ているのか、快適に眠れるか

東洋経済オンライン / 2024年11月12日 6時30分

今回「新幹線ホテル」として提供された車両と同型のN700Aグリーン車。さて、その寝心地は?(編集部撮影)

8月末、「新幹線ホテル」に泊まった。

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「新幹線ホテル」とは、新幹線+ホテルがセットになった旅行プランではなく、新幹線そのものに泊まることだ。もちろん普段、新幹線でそのようなサービスを行っているわけではないし、大金を出しても「新幹線ホテル」に泊まることはできない。

帰宅できない乗客のために提供

「新幹線ホテル」は、何らかの理由で、列車が大幅に遅れたり、運行できない状態になった際、帰宅できなくなった乗客のために、鉄道会社が新幹線の車両をホテルとして提供してくれることを指す。

この日は夕方から東京は土砂降り。新宿ではマンホールの蓋が水圧で吹っ飛び、品川駅構内は大量の雨漏りで、ホームで傘をさしている人も多く見られ、大荒れの天候だった。

その日、私は岡山から新幹線に乗車し、東京に向けて帰っていた。乗り鉄である私は、行きは東京から臨時便の寝台特急サンライズ出雲91号に乗り、翌日からは18きっぷを使って木次線で備後落合へ行くなど、鉄道旅を満喫していた。サンライズを1泊とすると、4泊5日の旅だった。最終日も18きっぷを丸一日使い倒していたので、当然、岡山から東京へ向かう新幹線は、ほぼ終電となった。

通常、乗り換えの多い18きっぷ旅では、途中で列車が1つでも遅延した場合、計画がすべて破綻するので、終電は避け、なるべく余裕を持って予定を組むようにしている。しかし新幹線に対しては無防備だった。安全で正確、と絶対的な信頼を置いていたからである。

帰りの新幹線ではいつもどおり、お酒とつまみを買って乗った。疲れていたこともあり、飲んで食べたら、すぐ寝てしまった。

ホームの駅売店も営業する?

深い眠りについていたところ、車内放送で目が覚めた。

「まもなく終点の東京です。17番線の到着、お出口は左側です。お客様に休憩用列車についてご案内いたします。本日は東京から新横浜駅で発生しました大雨の影響により、電車が遅れ、ご利用のお客様には大変ご不便をおかけしております。終点東京駅では、朝5時までご利用いただけます新幹線車両をご用意いたしております。休憩用列車をご利用されますお客様は、東京駅到着後、駅係員がご案内いたします」

休憩用列車という言葉で、ようやく新幹線が遅れたことに気づき、時計を見る。時刻は23時半過ぎ。寝ぼけたまま、とりあえずスマホの乗り換えアプリで、家までの経路を検索してみた。路線は全て真っ赤、つまり大幅に遅延している、もしくは停まっているという表示。

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