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徹底解説「米国が再びトランプを選んだ」深い理由 日本の繁栄を支えた国際秩序を変える「革命」だ

東洋経済オンライン / 2024年11月12日 7時40分

大統領選を圧勝したトランプ氏(写真:Bloomberg)

11月5日に開票が行われたアメリカ大統領選は共和党のトランプ氏が圧勝した。アメリカ国民はなぜ再びトランプ氏を選んだのか、そしてアメリカはどこへ向かうのか、日米関係にどんな影響があるのか。『それでもなぜ、トランプは支持されるのか』の著者であるジャーナリスト・思想史家の会田弘継氏に聞いた。

※記事の内容は東洋経済の解説動画『どうなるアメリカ』から一部を抜粋したものです。外部配信先では動画を視聴できない場合があるため、東洋経済オンライン内、または東洋経済オンラインのYouTubeでご覧ください。

体制に対する不信感を抱いている

――アメリカ大統領選はトランプ氏の圧勝といっていい形で終わりました。訴訟を山のように抱えている人物がこれだけ勝ってしまうということ自体、なかなかのみ込みにくいですが、どのように見ていますか。

【動画で見る】「どうなるアメリカ」根底にあるのは上下の分断、日米関係の行方、中国・ロシアへの影響は?

一種の価値観の転倒がアメリカの国民の頭の中で起きていて、訴訟うんぬんは問題じゃないんだということですね。政治、経済をこれまで動かしてきた人々に対する深い不信、あるいは疑念、ちょっと大げさに言うとインチキではないかというような気持ち、そういうものが一挙に噴出している。これがポピュリズム現象ということなんです。

アメリカ人のかなりの部分が今の体制そのものに疑問を持っている。これはもうあえて言えば「革命」に近い。

価値観が変わっていく、あるいは体制そのものに不信感を抱いて、変えようとする。それを選挙を通してやっているわけですが、一時的には2021年1月6日の暴動(大統領選に不正があったと主張するトランプ氏の支持者らが、連邦議会議事堂を襲撃した事件)のようなことも起きたわけですし、かなり流動的なところに差しかかっているんだと考えたほうがいい。

それに伴って今、20世紀型のアメリカにもしかしたら根本的な変化が起きるかもしれない。

20世紀型のアメリカとは何かというと、1つはニューディール(フランクリン・ルーズベルト政権下で行われた恐慌対策)を通して1930年代に大きく変貌した。同時に2度目の世界大戦にぶつかっていくことによって、世界最大の産業国家として、経済国家として、その力をフルに活用して、世界の秩序を支える仕組みをつくってきた。

このリベラルインターナショナルオーダー(自由で開かれた国際秩序)のもとで日本も繁栄してきたわけです。多くの国が、アメリカが主導してつくったこの仕組みの中で動いてきたわけですが、それを作り出し、支えるアメリカが今までとは違う形になってきますから、国際秩序そのものも変わっていくというふうに考えるべきでしょう。

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