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実は絶品「富士そばのカレーかつ丼」誕生の背景 ある意味珍メニュー?はこんなふうに生まれた

東洋経済オンライン / 2024年11月15日 8時50分

ちなみに「富士そばといえば」という商品の筆頭格である、肉富士そば(うどん)も、この店長が考案したとか。工藤さんいわく「お客さんが求めるのは肉だ、という強い信念を持って数々のメニューを開発された方です」とのこと。

「売れる」のに、なぜか「売らない」店も

2025年で30周年と、長い歴史を持つカレーかつ丼ですが、その特徴はそば用のだしをカレールーや、かつの卵とじに使っていることだと工藤さん。

その他では、かつの厚さにリニューアルを加えたり、具材のゴロゴロ感を出すために何度もカレーの変更もしたりしてきたといいます。

「特に大きく変わったのが、15年ほど前にカレーのコンセプトとして『家庭の味の延長線上』を打ち出したタイミングでした。

それまではこれといった軸がなく『おいしければ良い』という考え方でリニューアルをしていたのですが、以降は家庭で味わうカレーを軸に、若干辛さを足したり、具材を増やしたりといった改良を重ねています」

面白いのが、カレーライスは全店、かつ丼も笹塚店を除いて提供しており、理論上は笹塚店以外でかつカレー丼を提供できるにもかかわらず、そうなっていないこと(コラボフェア時などを除く)。

工藤さんによると、提供している店舗は90ほどで、特に本部から売るように指示することもないそうです。その理由とは?

本部が「売るように」と指示しない理由

「『売らないなら、まあ良いか』くらいの受け止めです(笑)。

というのも、富士そばの良さって、ある種の『緩さ』だと思うんですよね。チェーン店らしくないところがあり、商品の企画もそうですし、現場にゆだねる部分が大きいのが、富士そばだと考えています。

“あそび”を残して、仕事の楽しさを味わってもらう。それが活力になりますし、お客さまから評価されることにもつながるのかな、と」(工藤さん)

工藤さんの話す通り、かつ丼やカレーかつ丼など、さまざまなメニューが現場発で生まれ、ファンをつかんできた富士そば。

今後もどんなユニークなメニューが出るのか楽しみです。

鬼頭 勇大:フリーライター・編集者

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