1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. ビジネス

「半年で辞めてしまった仕事」も無意味ではない 大切なのは「過去」をきちんと意味づけすること

東洋経済オンライン / 2024年11月15日 15時0分

転職経歴は、自分に合う仕事環境を見つけるために必要なプロセスだという(写真:shimi/PIXTA)

自己啓発書やビジネス書でおなじみの「何歳からでも人生はやり直せる」というフレーズは、じつは大間違い。一般社団法人プロティアン・キャリア協会代表理事の有山徹氏は、正しくは「何歳からでも人生は変化させられる」だといいます。

キャリアはいつまでも完成することない「永遠のβ版」だと説く有山氏が、これまでの豊富なキャリア相談のなかでたどりついた、正しい「過去の意味づけ」の方法とはどんなものなのでしょうか。同氏の著書『なぜ働く? 誰と働く? いつまで働く? 限られた人生で後悔ない仕事をするための20の心得』から、一部を抜粋・編集して紹介します。

「人生をやり直したい」というのは大間違い

「何歳からでも人生はやり直せる!」

こんなキャッチコピーやセリフを目にしたことがあると思います。とっても前向きで勇気が湧きますが、正しくはないと私は思います。プロティアンの理論(組織内でのステップアップよりも、自己実現や幸福追求のために、自分を変化させながら成長を目指す考え)で正しくいうなら、「何歳からでも人生は変化させられる」です。

あのとき、もっと真剣に大学を選んでいたら……。

まじめに就職活動をしていたら……。

あの人とお別れしなかったら……。

誰にだって、「こうしていたら」と振り返りたくなることの1つや2つはあるものです。でも過去を変えることはできませんから、いくら後悔しても仕方がありません。そこで「人生はやり直せる」とよく言われるのですが、過去をリセットして今から「はい! キレイさっぱり再スタート!」というのは物理的にも心理的にも不可能だと思います。

あまり良くないたとえですが、大犯罪を犯した人が心を入れ替えて「人生をやり直す」といわれて、納得できるでしょうか? これも意味合いとしてはやり直すのではなくて、これから「変わる」ということではないかと思います。人生は積み重ねです。未来が過去の続きであることからは逃れられません。

過去の「ある」をあらためて意味づける

少し話が大きくなってしまったので、仕事やキャリアに目を移してみましょう。キャリア相談でも、過去を引きずってしまっている人はたくさんいます。

「自分は営業しかしてこなかったから、他にできることがない」

「たいした実績もなく、自分よりすごい人はたくさんいる」

「小さな会社にしか勤めてこなかったので、大企業には入れない」

つい「あのときこうしていれば……」と思ってしまいそうですが、残念ながらやり直しはできません。でも心配しないでください。やり直しはできなくても、これから変化させることは十分に可能です。営業しか経験がないから営業しかできない、というのは思い込みです。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください