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「イボ」実は皮膚がん?受診が必要なサイン2つ【再配信】 日光を長い間浴びて、放置すると危険な状態に

東洋経済オンライン / 2024年11月15日 20時0分

見た目も気になるイボ。見間違えるものの中には、がんの初期段階の可能性があるものも… …(写真:Hiroyuki / PIXTA)

顔や首まわりにできやすいイボ。年齢とともに徐々に増えていくこともあり、見た目にも触ったときにも気になるもの。大きく分けると紫外線や加齢によってできるタイプとウイルス性のタイプがあり、どちらも保険診療で除去できる。しかしイボと見間違えるものの中には、がんの初期段階の可能性があるタイプもあるので、要注意だ。イボの種類や取り方、放置すると危険なタイプについて、川端皮膚科クリニックの川端康浩医師に聞いた。


【東洋経済オンラインで2023年1月28日に公開した記事の再配信です】

イボとは、皮膚の一部が盛り上がった小さなできもので、良性の場合、紫外線や加齢が原因となる「脂漏性角化症」や「軟性線維腫(アクロコルドン)」と、ウイルスに感染したことによる「ウイルス性疣贅(ゆうぜい)」に大きく分けられる。

脂漏性角化症は、頭や顔、胸、背中にできやすく、40代ごろから発生することが多い。60歳以上になると、約8割の人にできているほど身近な症状だ。

紫外線の刺激でイボができる

原因の1つは、長期にわたる紫外線の刺激だ。

皮膚は外側から順に「表皮」「真皮」「皮下組織」の3層にわかれる。表皮はさらに表面の「角質層」から最下層にある「基底層」まで4層で構成されている。

紫外線を浴びると、基底層でメラノサイト(色素細胞)が活性化し、メラニンと呼ばれる黒色の色素が過剰に生成される。

このメラニンが、表皮を構成する細胞(ケラチノサイト)に滞留すると、色素沈着が起こり、シミ(日光性黒子、または老人性色素斑)ができる。

加齢によって新陳代謝が低下するとシミが発生した表皮は厚みを増していき、表皮の最も外側にある角質層も分厚くなることで、イボとなる。つまりシミの延長線上に、脂漏性角化症があるといえる。

とくに紫外線を浴びると皮膚が赤くなるタイプの人は、イボが発生しやすい。

茶褐色や黒褐色のものが多いが、もとの皮膚の色とほとんど変わらない場合もある。大きさは数ミリ程度から数センチ程度、形状はドーム状に隆起するものもあれば、ほとんど盛り上がらないものもあり、さまざまだ。

一方、軟性線維腫は、首や脇の下など、皮膚が薄くてやわらかい部分にできやすく、1~3ミリの比較的小さなものが多い。原因は明らかになっていないが、紫外線や摩擦などが一因と考えられ、加齢とともにできやすくなる。

「脂漏性角化症も軟性線維腫も悪性ではないので基本的には放置しても問題はありません。ただ、一度できたら消えることはありませんので、見た目が気になる場合は、治療によって除去することができます」(川端医師)

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