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「イボ」実は皮膚がん?受診が必要なサイン2つ【再配信】 日光を長い間浴びて、放置すると危険な状態に

東洋経済オンライン / 2024年11月15日 20時0分

治療では液体窒素による凍結療法が行われていて、保険診療での治療が可能だ。

凍結療法は、医療用の液体窒素でイボを瞬間冷却して除去する。一般的には2~3週間の間隔を空けて、1カ所のイボに対し2~3回に分け、少しずつ除去していく。

ただし、治療によって表面が平らにはなっても、色は残りやすい。気になる場合は、炭酸ガスレーザーを照射して焼いて除去するという方法もある。ただし、炭酸ガスレーザーの場合は麻酔が必要なうえ、自費診療となる(凍結療法との併用は混合診療になるため、原則行えない)。

イボと見間違う「日光角化症」

イボと見間違う危険性があるのが、皮膚がんの初期段階である「日光角化症」だ。日光を長年浴び続けると、表皮の基底層付近でケラチノサイトが異常をきたす。異常をきたしたケラチノサイトが増殖し続けると、顔面やうなじなどにイボのような皮疹が発生する。

さらにこの状態で長い間放置すると、異常をきたしたケラチノサイトが表皮より奥にある真皮内に入りこみ、皮膚がんに移行する可能性がある。

このため、日光角化症の段階で、手術で切除するのが確実だ。ほかに日光角化症治療薬の「イミキモドクリーム(商品名:ベセルナクリーム)」を塗って治す方法も保険が適用される。

「良性のイボと違って、炎症によって赤くなっていたり、角化して硬くなっていたりするのが特徴です。ただし良性のイボでも頻繁に触るなどすると赤くなるので、一般の人たちが区別するのは難しいこともあります。気になる場合は皮膚科を受診してください」(川端医師)

話は変わるが、イボにはドラッグストアなどで購入できる市販薬もある。ただし、川端医師は「無効な薬もある」と注意を呼びかける。とくに気を付けたいのは、イボの市販薬として代表的な漢方の生薬ヨクイニン(ハトムギの皮を取り除いた種子)を使用した飲み薬だ。

「ヨクイニンを使用した飲み薬は、本来はウイルス性のイボに対して有効性が認められているもので、脂漏性角化症や軟性線維腫には無効です。それにもかかわらず、脂漏性角化症や軟性線維腫に効果があるかのように掲載している広告もあるので、注意してください」

イボの市販薬にはほかにサリチル酸を使用した塗り薬や貼り薬もある。サリチル酸は、厚く硬くなった皮膚をやわらかくする作用があるので、イボが目立たなくなることもある。ただ、「刺激が強いので、顔や首などに使用するのは危険です」(川端医師)という。

皮膚の接触でうつる「ウイルス性のイボ」

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