京浜東北線を運休「大井町駅工事」は何が目的か 大規模再開発の「玄関口」整備へホームを拡幅
東洋経済オンライン / 2024年11月16日 6時30分
工事は2023年4月に本格着手。2024年10月に、名称を大井町トラックスに決めたと発表した。トラックス(TRACKS)は線路や通り道の意味で、隣接する車両基地や整備する歩行者デッキのイメージなどに由来する名という。総事業費は非公表だが、開業後は年間約130億円の収益を見込む。
大変貌する大井町
コロナ禍の苦境からは抜け出したものの、リモートワークの普及や人口減少など、鉄道を取り巻く環境は決して明るくはない。大手私鉄と比べて鉄道業への依存度が高いJR東日本の大きな課題は、不動産など「非鉄道業」の収益拡大だ。
【写真の続き】イメージ図で見る「大井町トラックス」の屋外型商業施設や、新たに開設する改札から直結の駅前広場
同社は2020年3月に開業した高輪ゲートウェイ駅周辺に広がる「高輪ゲートウェイシティ」を中心に浜松町から大井町にかけての各駅で都市開発を進めており、このエリアを「広域品川圏」として収益基盤強化の1つの軸と位置付ける。大井町トラックスはその大きな柱だ。
2026年春の再開発エリア開業で、駅周辺の人の流れや街の姿も大きく変わるであろう大井町。電車を一時運休してのホーム工事は、その時が着々と近づいていることを示している。
小佐野 景寿:東洋経済 記者
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