徹底解説!トランプ政権下で「為替」はどう動くか 日本にとって一番の懸念は「自動車への追加関税」
東洋経済オンライン / 2024年11月16日 8時0分
アメリカ大統領選は共和党のトランプ氏が勝利した。これによって、今後の為替相場はどう動くか。みずほ銀行チーフマーケットエコノミストの唐鎌大輔氏に見通しを聞いた。
※記事の内容は東洋経済の解説動画『どうなるアメリカ』から一部を抜粋したものです。外部配信先では動画を視聴できない場合があるため、東洋経済オンライン内、または東洋経済オンラインのYouTubeでご覧ください。
投機的なトレードで足元は円安になっている
――為替相場に関して、トランプ氏が前回当選した2016年との違いはありますか。
【動画を見る】「為替はどうなる?」2016年との違い/トランプ氏の政策が及ぼす影響/足元の円安は投機的トレードが原因/自動車への追加関税で揺さぶられる懸念/石破政権がトランプ氏に主張すべきこと
2016年は「もしトラ」という言葉があったように、トランプ氏が当選するのは「まさか」だったわけですよね。トランプ当選と共に円高株安になるんじゃないかと言われていましたが、ふたを開けたら円安株高になった。
今回はトランプ氏が勝ちそうだから、アメリカの金利と物価が上がって円安・株高がたきつけられるんじゃないかというマーケットのコンセンサスがあって、そのとおりになりました。
――一度経験しているから予想ができたということですね。トランプ氏は来年1月に大統領に就任しますが、これからの為替相場のメインシナリオをどうお考えですか。
トランプ氏が公約として掲げていたものがどれくらい実行に移されるのかはわかりませんが、トランプ氏がやりたい政策、つまり財政は拡張路線で金融政策は緩和、移民規制、追加関税、減税を全部実行したら普通はインフレになる。インフレになれば当然利下げはできず、アメリカの金利は高く保たれて、日米金利差は拡大したままでドル円相場は高止まりする。
そのシナリオを織り込んで、投機的なトレードで円安が進むという状況が足元では続いています。来年もそれが続くと思っている人が基本的には多い。ただ、日本についていえば、2022年、2023年と比較して2024年の東京外為市場における円相場の需給環境として、円を売りたい人はけっこう減ってきています。実需の円売りは過去2年に比べると迫力がない。
投機主導で相場が作られていくと崩れるのも早いですから、円安方向に進むにしても値幅がそうとう出る半年間ないし1年間と思っておいたほうがいいです。
――トランプ氏の任期は4年。中期的な目線で押さえておくべきことはありますか。
この記事に関連するニュース
-
インタビュー:政治の変化などでボラティリティ高い、過度な動きには対応=神田内閣官房参与
ロイター / 2024年11月13日 18時28分
-
米大統領選は予想外の圧勝・短期決着、ドル/円の見通しは二つのシナリオあり!
トウシル / 2024年11月13日 15時50分
-
相場展望11月11日号 米国株: トランプ氏の関税引上げ策が引き起こす、貿易戦争に警戒 中国株: デフレ懸念が続く中国国内経済、デフレを輸出し嫌われる中国へ
財経新聞 / 2024年11月11日 13時44分
-
予想以上の「大勝」で、動き始めた「トランプ2.0」【播摩卓士の経済コラム】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年11月9日 14時0分
-
トランプ氏"大統領に返り咲き"で日本の暮らしはどうなる?ドル安円高になり「アメリカ産の肉」が安く?一方ガソリンは高騰か...【神戸大専門家が解説】
MBSニュース / 2024年11月7日 12時11分
ランキング
-
1保険加入者250万件の個人情報漏えい、金融庁が損保4社に追加の報告徴求命令
読売新聞 / 2024年11月15日 20時41分
-
2報告相次ぐメルカリでの「返品詐欺」、「日本資金決済業協会」への相談は有効なのか...事務局の答えは
J-CASTニュース / 2024年11月15日 20時37分
-
3「絶滅の危機」をフル活用 くら寿司が回転レーンをパレードする新サービスを打ち出したワケ
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月16日 8時5分
-
4富士ソフトTOB、KKRが価格を9451円に引き上げ ベイン案上回る
ロイター / 2024年11月15日 20時21分
-
5「想定外の反響」…DeNA日本一で12倍の特別金利、横浜信金と横浜銀 問い合わせ相次ぐ
カナロコ by 神奈川新聞 / 2024年11月15日 20時7分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください