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40代や50代で「人生が楽しくない人」の共通点【再配信】 「チャッター」への気づきが自己価値の軸となる

東洋経済オンライン / 2024年11月16日 19時0分

チャッターと向き合わず、本当の悩みに気づかずに生きてきた人は、自己価値を見失いがちです(写真:Graphs/PIXTA)

「明日のプレゼンはうまくいくだろうか」「昨日はあんなことを言ってしまった」など、私たちは日々、頭の中で話をしている。

このような「頭の中のひとりごと(チャッター)」はしばしば暴走し、あなたの脳を支配し、さまざまな問題を引き起こしてしまう。

一方、この「チャッター」をコントロールすることができれば、あなたは本来持っている能力を最大限に発揮できるという。

賢い人ほど陥りがちな「考えすぎ」をやめる方法とは何か? 昨年11月に日本語版が刊行された、40カ国以上で刊行の世界的ベストセラー、『Chatter(チャッター):「頭の中のひとりごと」をコントロールし、最良の行動を導くための26の方法』について、スポーツ心理学者で五輪メダリストの田中ウルヴェ京氏に話を聞いた。前編、中編に続き、後編をお届けする。


【東洋経済オンラインで2023年6月6日に公開した記事の再配信です】

【写真】スポーツ心理学者で五輪メダリストの田中ウルヴェ京氏

「メンタルが強い人」とは?

メンタルトレーニングはビジネスパーソンもするのですか、と聞かれることは多いですが、実際、私のメンタルセッションに継続してお越しになる方の8割は、経営者です。

アスリートと同じで、その人の人生やキャリアの目標と目的に合ったパフォーマンス(行動)を継続するために必要なのは「心技体」ですから、技を磨いたり、体を整え鍛えていくことと同様、心の状態に気づき、整え、鍛えることは大事です。

勘違いされがちですが、メンタルトレーニングにおけるメンタルとは「気分」のことではなく、「感情と思考」のことです。

例えば、一般的に言われる「やる気が出た」というのは気分の話も含まれますよね。雨が降っているから気分が悪い。でもそれは、メンタルが弱いわけではありませんよね。

メンタルが強い、弱いという表現がありますが、例えば「メンタルタフネス」や「レジリエンス」の研究から説明するとすれば、メンタルが強い人とは、「自分の感情や思考に気づくことで自分の判断軸を作り、その基準に従って、ストレスの対処種類を増やし、自分の行動継続をできている人」ということになるでしょう。

一度作ったら「はい、出来上がり」ということではなく、常に自分の判断力のトレーニング方法を知っていることで、社会の変化や自分の変化に伴って、自己変化をし続けられる人です。それらの要素を含んでいることが、メンタルのトレーニングです。

まずはチャッターに気づくこと

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