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多浪「上智神学部」受験コスパに固執した彼の改心 商業高校から現役で静岡大に合格したものの…

東洋経済オンライン / 2024年11月17日 7時50分

「be動詞からつまずいてしまい、いつも定期試験では10〜20点しか取れませんでした。中学2年生くらいからは『さすがにやばいな』と思って英語の対策をするようになり、平均点は取れるようになったのですが、中学3年生の最後のほうで学年でなんとかギリギリ真ん中の成績に残れたくらいです」

成績が上がらずに苦労していた西村さんは、自身が3人きょうだいの末っ子で、兄・姉の大学受験の苦労を見てきたことで、少しでも勉強面で楽ができないかと考えます。

そこで彼は、そこまで受験勉強をする必要のない地元の偏差値45以下の商業高校に進学し、推薦で大学に進学しようと決意しました。

「当時は楽するために、努力しない努力をしようと考えていました。地元の公立高校の大学進学実績を全部調べたときに、商業高校や工業高校からいい大学にたくさん進学していることに気づいたのです。そのため最小限の努力でいい大学に入るため、ほぼ勉強をせずに推薦入試を使って高校に進学しました」

入学した商業高校では、受験に必要な科目である英語・国語・数学などの授業はほぼ行われず、簿記や会計などの専門的な科目を週に8コマ程度こなす生活を過ごしました。

高校に入ってからも学校の授業を受けるくらいで、自主的にほぼ勉強らしい勉強はしなかった西村さん。成績は、多少変動はあったものの、ずっとクラスで10/40位程度をキープしていました。

決して悪くない順位で、内申点も高かったそうですが、目指していた関関同立(関西大学・関西学院大学・同志社大学・立命館大学)の指定校推薦を取ることはできませんでした。

「関関同立の指定校は、学校で枠が1〜2個しかなく、成績的に難しかったです。そのため、大学のランクを落とすよりは、国立大学に進学したほうがいいかなと思いました。そこで、今度は全国の国立大学の推薦入試を全部調べました。今の自分の評定平均や入試方式などを考慮して、いちばん入りやすかったのが静岡大学の人文社会科学部だったので、ほぼ受験勉強をせずに公募推薦入試を使って合格することができました」

こうして西村さんは、当初の目論見からはややずれてしまったものの、軌道修正をして、ほぼ努力をせずに無事難関大学への合格を勝ち取りました。

しかし、本人にとってもまさかの「浪人生活」はここから始まることになります。

現役で合格するもまさかの浪人生活開始

現役で静岡大学の進学が決定した西村さん。最小限の努力で要領よく生きようとしていた彼にとっては、最高の結果が出たと言えるかもしれません。

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