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兵庫県知事選「石丸現象や玉木現象」との共通点 今後の各種首長選や次期参院選でも同様の動きか

東洋経済オンライン / 2024年11月19日 18時40分

これについて、斎藤氏自身も、「選挙戦序盤から、応援がSNSを通じて広がるというプラスの面をすごく感じた」と“ネット戦術”が勝利のカギとなったとの認識を示した。

「何と向き合っているのか違和感があった」と稲村氏

ただ、今回の選挙戦が、SNSを中心とするネット上での対抗陣営に対する誹謗(ひぼう)中傷や真偽不明の情報が飛び交う“異常事態”となったことは間違いない事実。

毎日新聞などの記事によると、敗北を受けて稲村氏は「候補者の何を信じるか、どのような情報に基づいて投票行動を決めるのかという点で課題が残った選挙戦。何が争点だったのか。斎藤候補と争ったというより何と向き合っているのか違和感があった」と振り返った上で、斎藤氏と県議会各会派との関係改善についても、「より良い兵庫県をつくる思いは共通。私自身も謙虚に丁寧にやっていきたい」と複雑な心情を吐露した。

知事選での斎藤氏再選を受け、県議会調査特別委員会(百条委員会)は18日、斎藤氏の疑惑が文書で告発された問題を巡り、同氏の証人尋問を25日に行う方針を決定。併せて、この尋問には斎藤氏に加え3人の出頭も求めた。告発文書を公益通報として扱わず、文書を作成した元県西播磨県民局長の男性を処分した経緯などを改めて検証するためだ。

さらに同委は、昨年11月のプロ野球阪神とオリックスの優勝パレードの経費を巡る不正疑惑などについても、斎藤氏に公開で証言を求める方針。25日の斎藤氏尋問は9月6日以来となるが、同委は、文書に記載されたパワハラ疑惑など7項目を総括的に検証することを狙っており、展開次第では知事と議会の対立が再び深刻化する事態も想定される。

斎藤氏は再選から一夜明けた18日、記者団の取材に対し「県議会や県職員との関係をもう一度前に進めることが大事だ」と強調。文書問題についても「(選挙戦での)1つの争点だった」としながら「大事なのは政策、公約を進めること。そのために頑張っていく」と胸を張った。

ただ斎藤氏は、この尋問日程について就任記者会見の中で、「その日は東京で全国知事会が開催されるので、そちらを優先せざるを得ない」として日程変更を要請。これを受け、議会側との調整で新たな日程が設定される見通しだ。

立憲県議が“デマ情報”攻撃への恐怖で辞職

そうした中、兵庫県議会の竹内英明県議が18日、議員辞職願を議長に提出し、許可された。所属していた「ひょうご県民連合」は、斎藤氏が再選した知事選の期間中、竹内氏への誹謗中傷がネット上で過熱したのが理由とした。竹内氏は百条委員会委員として、斎藤氏の疑惑告発文書問題を厳しく追及していた。

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