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今さら聞けない50・60代からの「新NISA」のキホン 投資で効率よくお金を増やすための心強い制度

東洋経済オンライン / 2024年11月22日 8時10分

米国では逆に現預金が約12%、投資信託や株式などが約53%です。また、投資割合が多い米国は、20年超で家計資産が日本の倍以上増えています(図)。

●新NISAで目指す資産所得倍増

家計の預貯金などが株式投資に向かえば、企業が成長するための原資になります。企業が稼ぐ力を高めれば、株主に収益をより還元できるようになり、家計が投資で得る利益も増加します。このような好循環を築くための施策の目玉が新NISAです。

新NISAで投資された額の累計は、2024年5月に6兆円を超え、前年に旧NISAで投資された額の4.2倍となりました。

貯蓄から投資への流れは確実に進んでいます。好循環を始める経済の恩恵を受けるため、「貯蓄から投資へ」を実践しましょう。

基本は積み立て!

50代・60代の基本戦略は、働けるうちに収入を積立投資し、資産形成を行うことです。

●50代・60代は資産形成を始めるラストチャンス

50代・60代から老後資金を作るための基本的な方法は、積立投資です。この年代はお金を貯めやすい最後の時期です。働けるうちは働き、生活費以上の収入を確保して積立投資をすることが基本戦略です。

50代・60代から積立投資をした場合の、資産の増え方を見てみましょう。

図は、毎月13万円を年利回り5%(年複利)で積立投資をした場合のシミュレーションです。

このシミュレーションに基づくと、70歳までに作ることができる資産額は、55歳から投資を開始した場合は3457万円、65歳からでも885万円となります。今からでも始める価値があるといえるでしょう。

●リスク許容度や目標額に応じたリスクの取り方が大切

「年利回り5%」の達成を目指すには、それなりにリスクをとった投資をする必要があります。

年利回り5%弱を目指す例として、内閣府が2021年7月に公表した「大学の研究支援を目的としたファンドの基本方針」にあるポートフォリオが、1つの参考として挙げられます。その内容は、国内外の株式65%、債券35%の比率とし、運用目標は4.38%以上というものです。

長期分散投資で5%の年利回りを目指すには、少なくとも投資額の7割程度を株式などに投資する必要がありそうです。もう少しリスクを抑えたい人は、リスク許容度や目標額を確認し、自分に合った利回りの目標を設定するとよいでしょう。

積立額は収入と支出のバランス

まずは現在の収入と支出のバランスと、現在保有している資産の状況を見て、無理のない範囲で積み立てる金額を検討しましょう。

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