1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 社会
  4. 社会

斎藤氏のSNSの使い方は「極めて真面目」だった 選挙報道しないテレビがSNSになぜ苦言?

東洋経済オンライン / 2024年11月22日 8時20分

SNSのデマが問題だというのなら、テレビは公示日以降も選挙報道を行うべきだ。ただでさえ今回の選挙では「テレビが斎藤氏について正しく伝えていなかった」と思われてしまった。パワハラを認識していた県職員は100人以上いたのだから、それを報じたのは正しい。だが、職員の自死が斎藤氏のパワハラが原因であるかのような印象を与えたのも間違いない。何も判明していないので、誤った伝え方だったかもしれない。実際に、あるテレビ局のキャスターがそんな反省を述べていた。

過去の伝え方は置いておいても、今回の選挙こそ公示日以降も報道すべきだった。斎藤氏の立候補後の様子や稲村氏の人柄や政策について、報じるべきだった。それがないから高齢者さえネットで情報を探したのだ。

自分たちで情報発信を絶っておいて「今回の選挙はネットでデマばかり飛び交った」と批判するのは滑稽でさえある。「政治的公平」を求められる困難はあるだろう。だがBPOは2017年の第25号委員会決定で「選挙に関する報道と評論に求められるのは量的公平ではない」と判断を下している。もし候補者の扱いに偏りがあっても、それにより政党からクレームがついても、国民のために伝えるべきことを報じるのだと胸を張って言うべきだ。

民主主義を支える根幹は選挙だ。その報道を怠るのなら、民主主義の守り手だとは言えない。もはや待ったなし。次の大きな選挙でも報道しないなら、国民から要らないメディアだと言われるだけだろう。

境 治:メディアコンサルタント

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください