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斎藤氏再選で「兵庫県民を批判」する人の"盲点" 「疑惑」に乗っかった稲村氏の戦略もまずかった

東洋経済オンライン / 2024年11月22日 8時40分

そして、この玉木フィーバーに関しても、県知事選と同じ大手メディアに対する不信と陰謀論が渦巻いていることは見逃せない。

本質的に公式的なマスコミにも非公式的なマスコミにも偏向はあり、情報の質や伝え方といった信頼性は個別に慎重に見ていくしかない。けれども「新しい戦線」の拡大が危ういのは、前述したように「どちらが真実の側か」という善と悪の闘争に陥りやすい点である。

そこでは、陰謀論的な言説による「他者の悪魔化」を招き、暴力行為や脅迫といった実害をもたらす。もちろん悪魔化はどちらのマスコミも引き起こす可能性がある。

今回の知事選をネットメディアの勝利とするのは正しくないが、大手メディアに対する目が厳しくなっているのは事実だろう。

諜報活動の用語で「Blowback(反動)」という造語がある。秘密作戦の予期せぬ結果や望ましくない副作用のことである。

とりわけ高視聴率を叩き出す話題を延々と続けるワイドショーなどのテレビ番組に当てはまることだが、不祥事の内容とニュースバリューのずれから、メディアスクラムに至るまでが徹底的に可視化される時代において、公式的なマスコミはあたかもBlowbackに見舞われているかのようだ。

しかも、恐るべきことにこのBlowbackこそが知事選を決したかもしれないのである。

真鍋 厚:評論家、著述家

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