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紅白「旧ジャニ出演なし」に騒ぐ人の"大きな誤解" 出演しない理由についての報道の多くがピント外れ

東洋経済オンライン / 2024年11月22日 13時30分

NHKの起用再開の発表直後の10月20日、前述のNHKスペシャルで旧ジャニーズ事務所に批判的な番組が放映されたことで、さまざまな議論が巻き起こることとなる。

「STARTOのタレントの起用を発表」「NHKスペシャルの放映」「紅白出演者の発表」が連続していたため、NHKスペシャルと紅白への起用を関連づける報道が目立つのだが、大半は短絡的なものだった。

そもそもSTARTOは、旧ジャニーズ事務所とは、資本も経営者も異なる「別会社」だ。NHKスペシャルで旧ジャニーズ事務所が批判的に描かれていたからといって、NHKとSTARTOのタレントの出演交渉に直接的な影響を及ぼすことはないはずだし、あってはならないことだ。

もし、直接的な影響があったのであれば、人気タレントの出演を盾にして、STARTOがメディアに圧力をかけたことになる。これまで批判されてきた、旧ジャニーズ事務所とメディアの不適切な関係がいまなお続いているということになってしまう。

紅白に関する報道で共通しているのは、「NHKは起用に乗り気だったが、STARTO側がそうではなかった」ということだ。実際、NHKの稲葉会長が、定例会見で「結果的にご出演いただけなかったのは残念」と述べている。

出演しない理由として、タレント側、あるいはSTARTO側が、世間の批判を気にして腰が引けたという可能性は十分に考えられる。NHKスペシャルの報道によって、紅白出演に対する風当たりがより強くなったことが、間接的に出演の可否に影響したというのは、考えられなくはない。

そうした理由からの判断であれば、賢明であったと言えるだろう。通常のテレビ出演はさておき、現段階で紅白にまで出てしまうと、一定の批判は免れない。「もうしばらく冷却期間を置こう」という判断は適切であったと思う。

「TOBEのタレントはOK」なのはダブルスタンダード

しかしながら、筆者としては、STARTOのタレントが紅白に出演したところで、特に問題はないと考えている。上記の通り、STARTOは旧ジャニーズ事務所とは切り離された別会社である。タレントを起用したところで、旧ジャニーズ、つまりSMILE-UP.が利益を上げることはない。

STARTOのタレントがゼロの一方で、旧ジャニーズ事務所に所属していたメンバーで結成されたグループ「Number_i」は紅白に出演することになっている。

彼らが所属しているTOBEの社長・滝沢秀明氏は、ジャニー喜多川氏の存命中から、ジャニーズ事務所副社長と、未成年を含むジャニーズJr.を育成するジャニーズアイランド社長を兼務しており、「ジャニー喜多川の後継者」とまでいわれた人物だ。

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