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「起業したい会社員」は事業計画書なんかいらない 小さなお金で始められる起業でまず実務に慣れる

東洋経済オンライン / 2024年11月25日 17時0分

(写真:nonpii/PIXTA)

起業を考える人の多くが気にするのは、「起業にはいくらのお金が必要か?」です。その答えは一概には言えません。開業資金の目安は「何をするのか」によって大きく異なります。会社を設立する場合や、人を雇う場合には、その分だけ必要な資金も増えます。

25年以上にわたり6万人超の「起業したい会社員」を支援してきたキャリアカウンセラーの新井一さんは、「最初はなるべくお金をかけないほうがいい」と助言しています。起業に対する具体的な考え方を、著書『起業神100則』より一部抜粋・再構成してお届けします。

小さな起業に「事業計画書」は必要?

金融機関から融資を受けるときに、必ず提出しなければいけないのが「事業計画書」です。またの名を創業計画書といいます。これがないと話になりません。

【画像でわかる】事業計画書を作るかわりにこれを埋めるだけ

事業計画書は、業種によって書き方が若干異なります。事業内容や資金計画だけではなく、経営者のプロフィール、ビジョン、自社の特徴や強み、競合の状況や成長性、市場規模などの環境分析、さらにはマーケティング計画やリスク対策など、たくさんのことを記載します。それら全部を詰め込んで、金融機関に見せるのです。そうして金融機関の人たちは経営者の人間性や事業の採算性、持続可能性、整合性などを総合的に審査して、「この人ならお金を貸しても大丈夫だ」と判断できたら、融資をしてくれるというわけです。

ただし、借り入れをしないとか、誰からも出資を受けないとか、補助金や助成金を申請しない場合には、こういう「形式を重んじる書類」は不要です。「いやいや、どんな場合でも事業計画書は必須ですよ!」という専門家の方もいるでしょうが、私の考えは少し異なります。こういった書類を前にして手が止まるくらいなら、まずは動き始めることを優先してほしい。そして何より、こんな書類が必要になるような大規模な事業をいきなり選ばないでほしいのです。

実際のところ、この段階で作った書類や数字は、ほとんどの場合、想定通りにはいかないものです。作ったとしても、現状に合わせて定期的にアップデートしなければいけません。大事なのは、まだ何も始めていないときに書く「夢のような計画書」ではありません。実際に動き出してからの「現実的な資金繰り表」です。

多くの人は「夢のような計画書」を作ったことで満足してしまい、結局、二度と見ないなんてことになりがちです。だからこそ、融資を受けないのであれば、計画書作りに時間をかけすぎないようにしてください。

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