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「ゆるい働き方」に不安を感じる若手社員の本心 時間に余裕ができたけれど、心には余裕がない

東洋経済オンライン / 2024年11月25日 10時0分

早く帰宅して新しい知識を得るために勉強をしていてもいい、副業・兼業をしてもいい。いろんな人と会ってもいいし、推し活をしてもいい。もちろん、スマホでゲームをしていても、ボーっとしていてもOKです。

かつての多くの社会人は、企業で長時間働いていたために、経験の機会は平等に与えられていました。仕事に関する努力は労働時間の中だけですればよかった(言い換えれば、以前は「会社が育ててくれた」ということでもあります)のが、今の時代は、何をしてもよい自分の時間の中で努力しなければならなくなったということです。これによって、個人個人のあいだに経験の差が生まれてしまうのです。

会社が若手を育ててくれなくなった現代では、「時間をどう使っていくのか」が、本人の問題として生じてしまっている。これこそが、いまの若い社会人が抱えている不安や焦りの根源だと考えています。

小さなステップを刻んでいく

こうした不安や焦りを少しでも解消し、今の時代にあった働きかたを模索する新しい「働きかたのデザイン」について、私はさまざまな角度から体系的な提案をしています。ここでは、すぐにあなたの行動や意識を変えてくれそうなアイデアを1つ紹介したいと思います。

それは、スモールステップ理論というものです。私は、キャリア形成において、マインドセットや認識よりも「行動」や「経験」が重要だと考えています。アクションがリアクションを生み出し、またアクションにつながります。この循環を広げることがキャリアデザインにおいて重要な要素だと考えます。

また、「行動」は2つに分類可能です。1つは、“大きな行動”と言えるもの。つまり、転職の際の職務経歴書に記載することができたり、SNSで自慢できたりするような行動です。

こうした行動は、もちろんその後のキャリア形成につながり、その後の働きかたを豊かにしていくでしょう。しかし、こうした大きな行動には、「簡単にはできない」という単純ですが大きな問題があります。

では、現在“大きな行動”ができている若手社会人は、過去にどんなことをしていたのかと調査・研究してみたときに注目したのが、もう1つの「行動」、つまり“小さな行動(スモールステップ)”だったのです。

スモールステップは、ひと言で言うと「職務経歴書やSNSのプロフィール欄に書くことができるような可視の経験ではない、誰でもいつでもできる軽易な行動」のことです。分析の結果、1つひとつは目立たないスモールステップが助走のようになって、経歴書に書ける“大きな行動”につながっていることがわかりました。

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