「ゆるい働き方」に不安を感じる若手社員の本心 時間に余裕ができたけれど、心には余裕がない
東洋経済オンライン / 2024年11月25日 10時0分
スモールステップにはどんなものがあるのか、調査の項目から例として挙げてみます。
「やりたいことをみんなに話してみる」:自分の挑戦したいこと、思っていることを知人・友人に開示する
「初対面の人とも積極的に会う」:自分が日々接している人々ではない人と交流する
「友達に誘われたイベント等に行く」:自発的に行うことではなく、他者の誘いの機会を利用する
「LINEやメッセンジャーなどで目的に合わせたグループを作る」:今すぐにできることを厭わずやってみる
こうしたほんの小さな行動の積み重ねが、大きな行動につながっていることがわかっているのです。ここで、スモールステップを5つの類型に整理して紹介していきたいと思います。
①自分のやりたいことをアウトプットしてみる
(自己開示/Disclosure)
自分のやりたいことを人に話すことやSNSを用いて発信することは、とても簡単そうにみえて実は多くの人が行っていない行動です。調査によれば、SNSの利用法として、「新しく取り組みたいことの発信」を積極的に行っている若手は、仕事上・業務外ともに全体の20%前後に留まっていました。
自身のやりたいことを他者に対してオープンにすることで、いろいろなきっかけを生み出す。発信することで、周囲を巻き込む。「なんとなく意識高い系に見られそうで、恥ずかしい」と思ってしまう心境があるからこそ、実際には多くの人がやっていない、小さいが確実に効果がある最初のステップと位置づけられます。
②背中を押してもらい、パワーをもらう
(エネルギーを受け取る/Encouragement)
さまざまな情報があふれる社会ですし、何か新しいことをする際には「コスパが悪いのではないか」「みんなやっていないし、無意味なのではないか」といった心境がどうしても付きまといます。こうした不安を振り切るためのエネルギーをどう調達するのかが重要になります。
持続可能なキャリア形成においては、「それ、絶対君に向いてるし、やったほうがいいよ」という後押しでエネルギーをチャージすることが大切です。それは、不特定多数からもらえるたくさんの「いいね!」ではなく、よく自分を知る人の声が、実際に一歩踏み出す若手にエネルギーを与えているようです。
目的を持って初めて情報に意味が生まれる
③目的を持って探ってみる
(目的を持った探索/Search)
情報検索は、最も手っ取り早く、コストゼロでいつでもできる小さな行動と言えるでしょう。ただし、無数にあふれる情報の海の中では、「目的を持った探索」をする必要があります。
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