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真似できない「フェラーリ認定中古車」の仕組み 即納と価値向上を可能とした「お墨付き」制度

東洋経済オンライン / 2024年11月26日 11時0分

一見さんお断り、というわけではないが、ディーラーとの関係構築や購入の実績なしに購入できないのが、フェラーリ。フェラーリ・アプルーブドは、フェラーリ入門としての役割もあるのだ。

201の検査を行い整備+走行チェック

ディーラーに下取りで入ってきた個体があると、それがフェラーリ・アプルーブドとして市場に出していいかをまず判断。「ファクトリーでトレーニングを受けた全タイプのフェラーリを熟知するテクニシャン」(フェラーリ)がチェックを担当する。

機関、電装類、車体、内装など、先述のとおり201にのぼる項目が検査対象。もちろん、走行チェックも行われる。

私が訪問したマラネロの整備場では、「こんなふうにやるように、と指示しているんです」と言いながら、アフターセールス・マネージャーのファビオ・ニコレット氏が、チェックの仕方を見せてくれた。ボディ表面の石跳ねによるスクラッチも、厳しく見ていく。

新車から3年間(ハイブリッドモデルは5年間)はメーカー保証がつき、以降は任意で最長20年の延長保証が用意されている。

「パワー15」という、内容が少し簡略化されたプログラムもあり、こちらはエンジン車を対象に、エンジンを含めたドライブトレインのみが保証対象になる。こちらは4年目から加入でき、最長15年の保証延長が可能だ。

また今回、「パワー16」と仮称されるハイブリッドモデルも対象にしたプログラムの導入も発表された。

フェラーリが用意する保証プログラムに加入していると、下取りが有利になる。「ユーザーがフェラーリ・アプルーブドを買う際も、延長保証は商品性につながります」とフェラーリでヘッド・オブ・プリオウンドの肩書を持つ、アンドレア・ショレッティ氏は話す。

古いモデルには「クラシケ」という制度も

それだけではない。フェラーリには「フェラーリ・クラシケ」なる、製造から20年を経た車両の公式認証プログラムも設定されている。

「クルマの歴史的地位を維持して売却時に価値を高めるだけでなく、オーナーは長期にわたってスペアパーツの恩恵を受け、最も権威のある公式イベントに参加できるようになります」(フェラーリ公式サイト)。これがフェラーリ・クラシケ認証のメリット。

メーカーが「良好」と認める状態を保っていれば、このフェラーリ・クラシケの認証が得られる可能性が高くなる(有償)。フェラーリの世界を拡張する、同社のしたたかな戦略でもあるのだ。

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