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真似できない「フェラーリ認定中古車」の仕組み 即納と価値向上を可能とした「お墨付き」制度

東洋経済オンライン / 2024年11月26日 11時0分

「デイ・ゼロ(購入の時点)から永遠にクラシック・フェラーリの価値を享受していただけます・たとえば、フェラーリ・アプルーブドで14、15年前の『458イタリア』を入手すれば、そのあと5年ほどでフェラーリ・クラシケの認定を受けられるのです」(ショレッティ氏)

ユーザーから“気になる”と言われているのは、ハイブリッドモデルも「今までと同様に長いあいだ維持できるのか」ということだそう。

ハイブリッドモデルでは、駆動用バッテリーをはじめ、エンジン車と異なる部品も多い。特にバッテリーの性能劣化は、大きな焦点になる。

「延長保証に入っていれば、8年目あるいは16年目にバッテリーを交換できます。フェラーリ・アプルーブドでも、バッテリーの状態は重要なポイントです。その先、ハイブリッドモデルがフェラーリ・クラシケになったときどうするか、ですね」

ショレッティ氏はうなずきながら、「対策はとっています」という。

「たとえば、駆動用バッテリー。私たちはバッテリー工場を自社内に設け、各モデルにぴったりあったサイズと性能のバッテリーを供給し続けます」

2台のアプルーブド・フェラーリを確かめる

フェラーリ車の価値の大きな部分を占めるのは、(言うまでもなく)走行性能。今回フェラーリでは、アプルーブドの「SF90ストラダーレ」と「296GTB」なる2台のハイブリッドモデルを用意して、同社が新車のテストにも使うフィオラノ・テストトラックを走るチャンスをくれた。

これはすごい体験だった。私は以前にもフィオラノを走ったことがあったが、そのときはフェラーリのテストドライバーの指南をあおぎながらで、このコースを疾走するのは久しぶりだ。

SF90ストラダーレは、前輪をモーターで駆動。スタートして、最初のコーナーまでに時速150kmを超える瞬発力を見せる。そこで強くブレーキを踏み、きついコーナーの途中まで前輪にしっかり荷重をかけながら回り、そこからアクセルペダルを踏み込んで強く加速していく。

加速と減速がいかにスポーツドライビングに重要か。そして、フェラーリのクルマが、いかに卓越しているか。そのことはSF90ストラダーレよりパワーでは劣るが軽量の296GTBのドライビングでもよくわかった。

SF90ストラダーレを新車で注文すると、ベース価格がおよそ9800万円。しかし、それはあくまでも“ベース価格”でしかない。そこからさまざまな装備(数十~数百万円のものも)を盛り込むことになるから、超がつくほどの高額となる。

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