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ティアフォー社長が語る「自動運転」日本の勝ち筋 ソフトだけでなくデータのオープン化がカギ

東洋経済オンライン / 2024年11月27日 12時0分

オープンソースのソフトなのでソースコードは誰でも見ることができる。一方で安心して利用するには誰かがソフトの機能などを保証する必要がある。ティアフォーはお金をもらってその保証をする。また、自分たちで自動運転車を作って売ってもいる。

会社の事業は5つある。車の販売、ソフトウェアの提供、センサーなどハードの販売、教育プログラムの提供、知財のライセンス化だ。1つ1つの事業はごく普通のビジネスだが、この5つを全部やっているのがユニークだと思う。この5事業によって売上高は30億円規模に達している。自動運転スタートアップではかなり大きいのではないか。

――自動車メーカーとは競合関係になりませんか。

今はウィンウィンの関係にある。自動車メーカーからするとティアフォーがモルモット的に先にやっていることで市場調査ができる。彼らは3年なり4年かけて自動運転カーを市場に出せばいい。

また、ティアフォーが自動車を仕入れて、自動運転カーとして販売するので、自動車メーカーにとっては顧客でもある。つまり、持ちつ持たれつの関係といえる。

テスラ型にもウェイモ型にも対応

――テスラはカメラだけで自動運転を目指しています。対して、グーグル系のウェイモはライダー、カメラ、レーダーといった複数のセンサーを使って自動運転を行っています。ティアフォーはどういったアプローチを取っていますか。

オートウェアという「湖」にさまざまな機能のソフトウェアがあると思っていただきたい。顧客がカメラオンリーの「テスラ型」で自動運転を実現したいと考えるなら、湖からカメラ機能のソフトを取り出す。ライダーやカメラ、レーダーを使う「ウェイモ型」がいいなら、各機能のソフトを取り出すといったイメージだ。

テスラ型かウェイモ型かで学習させるデータも違ってくる。テスラ型ならカメラの画像データだけを学習する。ウェイモ型ならレーダーやライダーのデータも学習する。われわれはデータについてもオープンソース化していく。

――10月に日立アステモと共同開発した自動運転の「開発キット」の販売を開始しました。そもそもこれはどういったものなのでしょう。

われわれが提供するデータ収集のツールで、ルネサスの半導体を使っている。これを自動車に搭載してデータを収集する。アクセルやブレーキのデータ、テスラ型ならカメラを搭載して画像データを収集する。ウェイモ型ならライダーやレーダーも搭載してそれらのデータも集める。

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