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ティアフォー社長が語る「自動運転」日本の勝ち筋 ソフトだけでなくデータのオープン化がカギ

東洋経済オンライン / 2024年11月27日 12時0分

――日本は自動運転で勝てますか。

普通に考えると日本は負ける。ならば、ウチは日本が勝つにしても、負けるにしても、世界中から利益を生み出せるビジネスモデルを考える。結果、ティアフォーが勝てば、周りにいる自動車メーカーも勝てるようになり、日本が勝ったことになる。

――世界的にEVが減速しています。どのように見ていますか。

私はEVでもハイブリッド車(HV)でもどっちでもいいと思っている。今、バスはほとんどがディーゼル車だし、タクシーはLPG(液化石油ガス)車だ。ティアフォーとしてはエンジン車でもEVでもどちらでもいい。

どちらが環境にやさしいかは議論の余地があるし、製造過程も含めて考えるとHVがいいという議論もある。そもそもガソリン車でもHVでもEVでも環境には悪い。

EVが増えていくのはそこ(環境)が理由ではない。パソコンや携帯と同じで作りやすく参入が容易だからだ。EVはよくないという話が出つつも、でも作れてしまうのでEVが拡がっていく。世の中はつねに多数決で決まる。

電池もまだ発展途上なのでもっとよくなる。ああだこうだ言っている間に、電池がより軽く、より薄く、より大容量になっていってEVでよくない?となると思っている。

上場を簡単に口にしないほうがいい

――以前はIPOの目安は2025年としていました。

考えはあまり変わっていない。事業計画も順調に進んでいる。だが、上場を簡単に口にする経営者は成功していない感がある。

市場が立ち上がって、会社の価値が市場に認められて、投資家、マーケットが応援したい、株を買いたいという状態になっていないと上場しても意味がない。

上場はすごく大変なプロセスでもあり、簡単に口にしないほうがいい。聞かれたら答えるが、聞かれてもないのに答える人たちはどうなのか。

――上場を焦る必要がない?

焦る必要はない。ただ、社員のモチベーションは違った軸にある。有名大学出身、有名企業から転職してきた社員も多い。ご家族を安心させたいという気持ちもあると思う。上場はわかりやすい成功でブランドが高まる。そこはバランスだと考えている。

山田 雄大:東洋経済 コラムニスト

横山 隼也 :東洋経済 記者

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