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「東京メトロが運営」ロンドンの鉄道、何が変わる? 時間の正確さに期待感「日本流」は打ち出せるか

東洋経済オンライン / 2024年11月28日 6時30分

ロンドンのエリザベス線を走る車両「クラス345」。基本は9両編成で最高時速は145km(筆者撮影)

「東京の地下鉄がエリザベス線に関わるんだって? 日本みたいに時間通りの電車がロンドンでも走るようになったら最高だよな?」

【図と写真でわかる】ロンドンのエリザベス線とは?路線概略図や計画から現在までの経緯を一覧。2022年5月17日、エリザベス2世女王が出席した開通式典の様子も

11月のある日、ロンドン市内の2階建てバスに乗っていると、隣に座っていた訪日歴のある初老の男性が突然こう話しかけてきた。筆者が日本人だと気づいたらしい。

ラーメンや寿司が一般に受け入れられているイギリスでは、「日本の鉄道の正確さ」もまた広く知られた日本の代名詞である。とくに、遅延や運行停止が当たり前になっているロンドンの鉄道利用者にとって、その「正確さ」は羨望の的だ。

東京メトロが「エリザベス線」運営

そんな中、東京メトロがロンドン横断鉄道「エリザベス線」の運営に参画するというニュースが舞い込んだ。これは、多くのイギリス国民にとって「日本の正確さがロンドンにやってくるかもしれない」という期待を抱かせる喜ばしい知らせだった。主要新聞各紙などもこの話題を大きく取り上げ、注目を集めている。

エリザベス線は、ロンドン中心部の地下を貫いて西部のヒースロー空港などと東部を結ぶ総延長約117kmの鉄道。東西に分かれていた既存の鉄道を新設の地下線で接続し、2022年5月に全通した。路線名は故エリザベス2世女王にちなむ。

【写真と図でわかる】ロンドンの「エリザベス線」はどんな鉄道?路線図と車両や駅、そして女王が参列した開業時の記念式典の様子

では、このニュースがロンドンでどのように受け止められているのか。また、日本から見るだけではわかりにくい「運営に参画」の本質とは何か。これらについて詳しく掘り下げてみたい。

東京メトロと住友商事は11月20日、イギリスの鉄道事業者ゴーアヘッド(Go-Ahead)と共同で、ロンドン交通局(TfL)からエリザベス線の運営事業受注について内定を受けたと発表した。

3社が設立した事業会社GTSレールオペレーションズ(GTS Rail Operations Limited、出資比率:ゴーアヘッド65%、東京メトロ17.5%、住友商事17.5%)がTfLと契約を締結し、2025年5月から同線の運営を開始する予定だ。契約期間は最長9.5年(基本7年+オプション2.5年)とされている。

現在、エリザベス線は2025年5月までの契約で、香港の鉄道事業者であるMTR(香港鉄路)が運営権を持っている。契約更新に当たってはGTSやMTRなど4社が入札し、その中で選ばれたのがGTSだ。

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