ディズニー幹部が宣言「日本の独自作品を増やす」 競争激化の日本へ投資、長期でトップ級目指す
東洋経済オンライン / 2024年11月29日 9時0分
11月20日と21日にシンガポールで大規模なコンテンツ発表会を行ったウォルト・ディズニー(発表会についての記事はこちら)。
ディズニーがアジアの独自コンテンツにこだわる理由や、動画配信サービス「ディズニープラス」の今後の戦略などについて、ウォルト・ディズニーのAPAC(アジア太平洋地域)プレジデントのルーク・カン氏と、APAC独自コンテンツ戦略の責任者で日本法人社長を務めるキャロル・チョイ氏に聞いた。
――ディズニーがアジアで大規模なコンテンツの発表会を開催するのは、2021年の東京、2022年のシンガポールに続き、3回目となります。
【写真】日本での「ディズニープラス」立ち上げも経験したルーク・カン氏
ルーク ディズニーは2021年秋から地域の独自コンテンツの強化を始めたが、これまでアジアでこれほど多くのコンテンツを作ったことがなかった。会社が戦略を実行するには時間がかかることもある。幸い、いくつかのヒットを生み出すことができたが、本当に一歩一歩ステップを踏みながら進んできた。
ディズニーの「存在」を証明する必要があった
3年前もとてもいいラインナップだったが、最高ではなかった。われわれは現地のクリエーターの信頼を得て、自分たちの存在を証明しなければならなかった。ディズニーと仕事をしたいと思っていても、クリエーターには条件というものがある。ディズニープラスは新規事業。規模も小さく、最初は容易ではなかった。
ただこの3年間で、一定程度自分たちの存在を確立できたと思う。ディズニーはアジアの主要市場のすべてでビジネスを展開している。ヒット作を生み出せることも証明できた。何より、ディズニーがローカルの市場に長期的に存在するんだ、ということを証明できた。
今回発表したラインナップは、日韓トップのタレントを起用し、最高のものが並んだと自負している。まだ初期段階だが、とてもわくわくしている。
前回の発表会ではアジア各国のコンテンツを紹介したが、今回は日本と韓国に絞った。日韓の作品を品質の基準として、消費者の期待に沿えるものとして紹介したということだ。
――ディズニーにとって、なぜ地域の独自コンテンツが必要なのですか?
ルーク メディアごとの動向を見てほしい。映画は成熟した市場だが、日本では一般的に6割がローカルコンテンツ(邦画)で、4割が海外のコンテンツ(洋画)。邦画ファン、洋画ファンが固定化されている面もある。われわれもこうした構造に合わせて、事業を進化させてきた。
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