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オーケーの「大阪進出」に私が抱いた"一抹の不安" 安売り推しで通用するほど、関西人は甘くない?

東洋経済オンライン / 2024年11月30日 8時30分

11月26日、悲願の関西出店を果たした大手ディスカウントスーパー「オーケー」。なぜ、こんなにも話題になっているのでしょうか?(編集部撮影/写真は高井田店とは別の店舗)

11月26日、大手ディスカウントスーパー「オーケー」が悲願ともいえる関西出店を果たした。初出店の場所は、東大阪市の高井田駅や、高井田中央駅の近く。

【画像9枚】オーケーの向こうにライフが…バッチバチな「高井田戦争」の様子

地下1階・地上5階建ての建物のうち、オーケーは地下1階のフロアに2500㎡ほどの売場面積を構える。1階には100円ショップのダイソーが入居し、2~4階は巨大な駐車場。自動車での来店にもばっちりだ。

報道によると、開店前には約300人ほどの人が列を成して開店を今か今かと待っていたそうで、その期待の高さがうかがえる。あまりの行列に、9時オープンのところを、15分早めた8時45分に開店。関西初出店は上々だったようだ。

しかし、今回のオーケー関西進出劇は、スーパーとして異例ともいえるほど注目度が高く、報道の量も多い。なぜ、こうもオーケーの関西進出が取り沙汰されるのか。そこには、進出劇をドラマティックにする3つの要因があった。オーケーの歴史を振り返りつつ、解説したい。

そもそもオーケーとは、どんなスーパー?

1つ目は、オーケーの期待度の高さである。同店は、2024年度JCSI顧客満足度調査においてスーパーマーケット部門で顧客満足度1位を獲得している。これは14年連続で、その満足度の高さはメディアでも度々報じられるところであった。

【画像9枚】オーケーの向こうにライフが…バッチバチな「高井田戦争」の様子

オーケーの歴史は古く、1958年にまで遡る。酒の卸売り商店だった岡永商店の小売部門として独立したのが始まりだ。1号店は東京・上板橋に誕生し、「高品質・お買徳」を掲げながら徐々に勢力を拡大していった。

その後、1986年には「大改革」を実施。従来のスローガンに「Everyday Low Price(EDLP)」を付け加える。これは、通常のスーパーのように特売日を設けず、毎日同じ低価格で商品を供給するシステムで、アメリカの小売大手ウォルマートが採用していた仕組みである。オーケーはウォルマートにならってEDLPを取り入れ、同社の強みとしている。

EDLPに限らず、オーケーの安さへのこだわりは「執念」ともいえて、例えば「競合店対抗値下げ」なる制度は、ある商品が近隣のスーパーよりも高かった場合、それに合わせて値を下げるというものだ。「地域一番の安値」を実現すべく取り入れられた仕組みである。

また、オーケーの会員システムの「オーケークラブ」は、会員カード発行費用200円を払って自宅の郵便番号を申告すれば、入会金・年会費無料で現金払いの場合、酒類を除く食料品が3%近く割引される。入会の手軽さとお得さから、2023年3月時点で677万人の会員数を擁している。

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