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東京23区なのに「無人駅」ある街で見た驚きの光景 足立区最大のパワースポット「大師前」を歩く

東洋経済オンライン / 2024年11月30日 9時20分

初めて利用する場合は戸惑うかもしれないが、西新井駅には「大師線駅までのお客様 きっぷはここで回収となります」などの告知がいたるところに掲示されている。

まずは西新井大師で参拝

大師前は無人駅ではあるものの、1日の平均乗降人員は1万2557人(2023年度)だ。堂々たる数字である。「年末年始には西新井大師の参拝客で大混雑ですよ(地元住民)」とのこと。

さて、大師前に来たからには、やはりまずは大師様を参拝しなければならない。

大師前のホームから見える距離にある西新井大師。改札から、歩いて数分で境内に到着だ。訪れたのはなんでもない週末だったが、境内には出店もあり、にぎわいを感じた。

境内では、イボ取りに霊験があるといわれる通称「塩地蔵」が迎えてくれる。

白い粉をかぶったお地蔵様だが、この粉、実は塩である。この塩を患部に塗るとイボが癒えるのだそう。効き目があったら、倍の塩をお返しするのが作法なのである。

ということで、霊験あらたかなお地蔵様はこのように大量の塩をかぶっておられるのだ。

線香を購入し、お参りをした後は、街の散策だ。

線香の匂いが漂う街

西新井大師は、東京都道318号環状七号線、通称「環七通り」と、「環七北通り」に挟まれた場所にある。

また東に少し歩けば、南北に伸びる「日光街道」。西に行けば「尾久橋通り」。こうした大きな道に囲まれているので、車での移動はすこぶる便利だ。

尾久橋通りには「日暮里・舎人ライナー」が走っており、「西新井大師西駅」も近い。交通の便は非常に良好だ。

公共交通機関を使っての主要駅までの道のりは以下の通りだ。

今回は、西新井大師を中心に、その周りに広がる住宅地などを散策した。地図で赤くマーキングしたあたりである。

大師前駅を出て、街を歩いていると、どこからともなく線香の香りが漂ってくる。大きな寺がある街ならではだ。

筆者は、匂いを風景の一部だと考えている。中華街に行けば、八角の匂いが立ち込めている小路に分け入りたくなるし、大通りのほこりっぽい排ガスの匂いも嫌いではない。

海に行っても、山に行っても、まずは匂いを楽しむ。季節を感じるのも、匂いだ。夏には夏の、冬には冬の匂いがある。「大師前界隈の匂いは線香だ」と、脳みそにインプットされた。

駅から北に向かって歩く。西新井大師を越えると、落ち着いた住宅街だ。居酒屋や喫茶店なども程よく点在しており、飽きることがない。

自宅の前で掃き掃除をしていた地元の方に話を聞いた。

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