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アイデアの歴史から紐解く「ミニマム財布」最前線 革財布を変えた名品5選が問う財布の存在意義

東洋経済オンライン / 2024年12月4日 8時0分

ところがここ数年、これらのアイデアを組み合わせたり真似したりといった形で、キャッシュレス時代に対応したミニマム財布が増えています。それはそれで時代の趨勢ですし、「財布」が紙幣とカードとコインを携帯するためのケースである以上、アイデアが似通ってしまうのも無理はありません。選択肢が増えるのはよいことだとも思っています。

しかし前述のように、日本が先陣を切って作り出してきた新しい革財布のアイデアの歴史を知ることは、ミニマム財布を選ぶ時の1つの基準になるはずです。そこで今回は、この歴史を踏まえつつミニマム財布の名品と言える5アイテムを、現在購入できるなるべく新しい製品から選んでみました。

アイデアで革財布を変えた、ミニマム財布の名品5選

2015年に発売されたエムピウの『ストラッチョ ゴート』は、その時点でミニマム財布の究極と言ってもよい完成度でした。柔らかい2枚のゴート革で作られたシンプルな財布ですが、札入れ、カード入れ、コイン入れがそれぞれきちんと独立しているうえ、札を折り畳む必要もなく、カードもコインも出し入れしやすい。使い勝手のよさも含め、名品と言える財布でした。

ただ、ゴート革の入手が難しくなると、その後は別の革を使った高級バージョンに切り替わりました。それはそれでよい出来でしたが、ゴート革特有の軟らかさやシボ感が使い勝手のよさに繋がっていたこともあり、少し残念だったのも事実です。

ところが近年、ゴート革を使ったアイテムが『ストラッチョ ゴート2』として復活。ホックを外すとまずカードケース、フラップを持ち上げるとコイン、そして紙幣にアクセスできるという構造も、カードがメインながらふとした時に小銭も必要、非常用に紙幣も持っておきたいという現代の用途にマッチした導線ですばらしいのです。

あまりにシンプルな構造のため、ほかのブランドからもファブリックなど別素材で同じ構造をとるアイテムが出ていますが、元祖はエムピウであり、何よりこのスタイルにはゴート革がぴったりだと思っています。価格も手ごろでカラーバリエーションも豊富。ミニマム財布の入門編としても最適です。

現代における「財布の存在」を考えてみる

hmny casualの『ミニミニ財布』は、ある意味「財布」という存在の最終形かもしれません。L字ファスナーの内部には3つに仕切られたポケット、その両側にも空間があるため、合計5つのスペースがあります。それぞれ、コインやカード、折り畳んだ紙幣、領収書などを好きに入れられる構造です。言ってみれば、かさ張らないものを分類整理できる小さなポーチのようなもの。

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