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鳥貴族とやきとり大吉、一緒になることの「影響」 大阪の個人店→40年で600店舗を超える鳥貴族

東洋経済オンライン / 2024年12月12日 13時0分

焼き鳥チェーンを運営するエターナルホスピタリティグループは、鳥貴族・やきとり大吉を合わせ2030年に1700店舗を目指す。写真は鳥貴族 新宿小滝橋通り店(撮影:尾形文繁)

コロナ禍で大打撃を受けたアルコール業態。物価高騰と合わさったその影響はいまだ尾を引いており、2024年の飲食店倒産件数は650件。中でも小規模の飲食店やアルコール業態の倒産が多くなっている(帝国データバンク「飲食店」倒産動向より)。

【写真】鳥貴族で一番人気の「もも貴族焼」

一方、コロナ禍で苦心した居酒屋チェーンでは新たな動きも生まれている。

大きく店舗数を伸ばしたチェーンと、激減、あるいは居酒屋から撤退したチェーンの二極化が進んでいるのだ。

どこにでもあって、入りやすい店「鳥貴族」

コロナ後、売り上げも店舗数も大きく伸ばしたのが、「鳥貴族」を運営するエターナルホスピタリティグループだ。

2024年7月期の売上高は約419億1400万円で、前年の約334億4900万円から約25%の伸び。コロナ前の2019年7月期は約358億4700万円なので、回復に5年かかった計算だ。

コロナ後の宴会需要の回復に加え、コロナ禍で競合店舗が減少したことも勝因だった。

また同グループでは2023年1月に「やきとり大吉」約500店舗を展開するダイキチシステムを傘下に加えた。これにより、2024年7月期におけるグループ全体の店舗数は1139店舗と、2019年9月の659店舗から2倍近くに増えている。

【画像】鳥貴族で一番人気の「もも貴族焼」、タレをつけて焼き上げる「つくねチーズ」、女性に大人気ふんわり山芋の鉄板焼、とり釜飯、こだわり醤油ラーメン、ミルクアイスをぎゅうひもちで包んだ鳥貴ドームアイスなど

それにしても、鳥貴族とやきとり大吉という、かなりカラーの異なるチェーン同士が、なぜ一緒になったのだろうか。ここでそれぞれの特徴について簡単に説明しておこう。

鳥貴族は1985年、グループの代表取締役社長・大倉忠司氏が大阪で個人事業として立ち上げ、40年で600店舗を超えるチェーンへと拡大してきた。特徴的なビジネスモデルが「均一価格」だ。過去には280円(税別)だったが、時代の流れとともに徐々に値上げ。直近では2024年5月、360円から370円(税込)に価格改定を行った。

とは言え、長さ20センチほどの「もも貴族焼」(2本)をはじめ、しめによいラーメンや釜飯、アルコールを含めて全品が370円と高パフォーマンスだ。
600店舗超で得られるスケールメリットに加え、焼き鳥は調理法がシンプルで、厨房にコストがかからないことが、価格を下げられる大きな理由となっている。

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