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鳥貴族とやきとり大吉、一緒になる事の「影響」 大阪の個人店→40年で600店舗を超える鳥貴族

東洋経済オンライン / 2024年12月12日 13時0分

繁華街、駅前に出店し、視認性のよい黄色に赤字の看板で「どこにでもあって、入りやすい店」というイメージが定着している。

地域に密着しつつ常連をつかむ「やきとり大吉」

やきとり大吉は、本部と加盟店のみによって構成されているところに特徴がある。「生業商売に徹する」を理念とし、店主1人ひとりが経営者だ。メニューや価格はチェーンとして統一されているが、セントラルキッチンがないため、アルコール以外の食材の仕入れ、仕込みは店主に任されている。

郊外、かつ駅からもちょっと離れた立地に出店し、地域に密着しつつ常連をつかむのがビジネスモデルの特徴。「焼き台」に向かう店主が店内すべてに目配りできるよう、店舗スペースは10坪20席と決められている。

赤い看板に大きな文字は目立つものの、中が見えにくく、初めての客はちょっと敬遠してしまう店と言えるだろう。

そしてエターナルホスピタリティグループでは2030年に、鳥貴族1000店舗、やきとり大吉700店舗で1700店舗、世界2000店舗の展開を目指している。

またそれぞれカラーが異なるチェーンながら、すみ分けを行いつつ、シナジー効果も発揮していく方針だという。

次の中期計画では海外の出店が中心になる

グループ代表取締役社長の大倉氏は方針について、次のように説明する。

「海外に展開し、真のグローバルカンパニーを目指すのが長期的な目標。今期中期計画では国内を充実させつつ、海外に出店し始める。次の中期計画では海外の出店が中心になる。国内市場は人口も縮小し、2000店舗で飽和状態と考えている。2000店舗に達するまでに、長く愛されるブランドとしての力をつけていく」

実は同グループでは2024年5月に、福岡博多のチェーン「焼とりの八兵衛」、ミシュラン一つ星店の「焼鳥 市松」、それぞれの運営企業との協業を発表している。高・中・低の3つの価格帯のブランドを揃え、「焼鳥」のグループとしてブランド向上を狙っていくという。なお、高価格は「市松」、中が「焼とりの八兵衛」、低価格が鳥貴族と大吉だ。

鳥貴族はすでにアメリカに1店舗出店。そして実は、大吉も海外戦略においては重要な駒だ。

大倉氏によると、コロナ禍前、インバウンドが日本の居酒屋文化に触れた結果として、コロナ禍後にそれぞれの国で居酒屋や焼き鳥の需要が高まったのだという。郊外の小型独立店舗というニーズは非常に高く、すでに韓国に2度ほど視察にも行っているそうだ。

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