廃棄に待った!ホテルの食品ロス減"確かな一手" 宴会シーズン 客側も「食べ残し」しない意識を
東洋経済オンライン / 2024年12月16日 8時30分
今年もあっという間に忘年会・新年会シーズンとなった。宴会でついつい話に夢中になり、出された料理を食べ残してしまった経験はないだろうか。
【写真】「さすが食のエドモント!」 食材を余すことなく有効利用して作られる「もったいないメニュー」の料理例
本来食べられるのに廃棄される食品を「食品ロス」という。世界には飢餓に苦しむ人々がいるのに、食品が廃棄され燃やされている現状にはやるせなさを感じる。食品ロスの削減が資源の浪費阻止やごみの減量につながり、環境負荷の低減となるのは間違いない。
環境省と農水省の発表によれば、2022年度の食品ロスの推定発生量は472万t(家庭系236万t、事業系236万t)で、大型トラック(10トン車)約1290台分。国民1人当たりで換算すると1日約103g(おにぎり約1個)、年間で約38kgとなっている。
食品ロスの発生原因としては、家庭系では食べ残し、野菜などの皮のむきすぎ(過剰除去)、手つかずの食品(直接廃棄)で、事業系では食べ残し、売れ残り、返品、規格外品が多い。
政府は家庭系と事業系の食品ロスを2030年度までに2000年度比で半減させる目標を定めている。2022年度に事業系はこの目標を達成できたが、コロナ禍の影響で外食が減っていた可能性がある。社会活動が活発化するにつれて、事業系のゴミも増加が見込まれる。外食時の食品ロスの削減が今後の数値を左右するといえよう。
こうした状況を踏まえると、忘年会シーズンで外食が多くなるこの時期に私たちができることと言えば、当たり前ではあるが、「注文しすぎない」と「食べきる」ことである。
日本ホテルの食品ロスへの取り組み
筆者は東京都千代田区の一般廃棄物減量等推進審議会の委員であり、千代田区の一般廃棄物処理基本計画の策定に携わっている。
そこで同委員である日本ホテル株式会社「ホテルメトロポリタン エドモント」(以下、エドモント)取締役総支配人の松田秀明氏と知り合い、ホテルにおける食品ロス削減の取り組みについて教えていただく機会を得た。
華やかなホテルの宴会やレストランからは大量の食品ロスが発生しているというイメージを勝手に描いていたが、エドモントでの取り組みはまったく違っていた。
エドモントが食品ロスへの取り組みを始めたのは、統括名誉総料理長の中村勝宏氏(日本人として初めてミシュランの一つ星を獲得し、北海道洞爺湖サミット2008では総料理長を務めた)が2017年に日本初の国連食糧農業機関(FAO)の親善大使へ就任したことが起点となっている。
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