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「平気で人を害する人」が感じている相手との距離 4つの「心理的距離」が他人への見方を変える

東洋経済オンライン / 2024年12月17日 11時0分

ニューヨーク大学の心理学者ヤコブ・トロープによると、心理的距離には4つの尺度があって、私たちが下す決定が、自分が大切にしているタマネギの内側に入っているかどうかを決めているという。

第1の尺度は、社会的距離だ(いや、あの恐ろしいパンデミックのときの「ソーシャル・ディスタンス」ではない)。

社会的距離は、人が、自分の行動によって影響を受けることになる相手にどれだけ自分を重ね合わせられるかを表す。娘のいちばんの親友の父親である隣人をクビにするのは、一度も会ったことのない人をクビにするのよりも難しい。

第2の尺度は、時間的距離だ。決定を下す瞬間から、その決定の結果がもたらされるまで、どれだけ時間差があるか? 化学薬品企業のCEOは、有毒物質がゆっくりと地下水に浸み込むのを許すほうが、レストランで誰かのグラスの水に毒を入れるよりも気安く思えるだろう。

第3は、空間的距離だ。物理的に遠く離れた所にいる人のほうが、自分と同じ部屋にいる人よりも気安く害することができる。

そして最後の第4の尺度が、経験的距離だ。ただ頭で考えるだけで済むときのほうが、腹の底から感じたり、経験したり、目の当たりにしたりしなければならないときよりも、気安く他者を害したり、虐待したりできる。

(翻訳:柴田裕之)
 

ブライアン・クラース:ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン准教授

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