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ロールス・ロイス「ゴースト」セダン継続の真意 EV全盛の今、12気筒エンジンも継続する心意気

東洋経済オンライン / 2024年12月18日 12時0分

ロールス・ロイス「ブラックバッジ・ゴースト・シリーズⅡ」(写真:Rolls-Royce Motor Cars)

ロールス・ロイスが、2024年10月に「ゴースト・シリーズⅡ」を発表。SUV全盛の時代にあって、「セダンをあきらめない」と強気の発言をする。さらに「12気筒エンジンもあきらめない」とも語る。その象徴ともいえるのが新型ゴースト。その方針にはどんな背景があるのだろうか。

【写真を見る】ベース価格3875万4040円、V型12気筒エンジン搭載のロールス・ロイス新型「ゴースト・シリーズⅡ」の全容。内外装やバリエーションを見る(99枚)

【写真を見る】ベース価格3875万4040円、V型12気筒エンジン搭載のロールス・ロイス新型「ゴースト・シリーズⅡ」の全容。内外装やバリエーションを見る(99枚)

ゴーストが持つ、ドライバーズカーとしての歓び

現在のゴーストは、2020年に登場した。最大の特徴は、それまでのロールス・ロイス車と一線を画した操縦感覚だ。運転する楽しさが追求されている。私はそのとき、日光のいろは坂をドライブして、たまたま先行していたポルシェ「911」にひけをとらないぐらいの速さと、操縦性の高さに感心させられたものだ。

ゴーストの好印象は、2024年11月に南仏エグザンプロバンスで、シリーズⅡになった新型を運転してみて、まったく変わらなかった。

車重は約2.5トンもあるが、その重さを感じさせない。全長5545mmのボディに、420kWの最高出力と850Nmの最大トルクを発生する6750ccのV型12気筒エンジン搭載。太いトルクと、ギア比と、変速タイミングと、足まわりと、ステアリングの設定、それらのバランスがうまくとれているせいだろう。

ロールス・ロイスでは、凪いだ湖面をすーっと滑っていくような感覚を目指しているようで、「ワフタビリティ」(ワフト=水上を滑っていくこと)なる造語までつくっている。

アクセルペダルに乗せた右足は、ほとんど力をこめなくても、まさに滑るように車体が前へと進んでいく。カーブを曲がるときは、細めの径を持つステアリングホイールを動かすと、ほとんど抵抗感なく車体がすいっと向きを変える。車体のロールも抑えられている。

電子制御サスペンションシステムのなせる技で、どんな状況でも、すいっと滑るように進んでいく。操作にあたって力をこめなくてはいけない場面もなく、こちらはロールス・ロイス用語で「エフォートレス・ドライビング」という。

ゴーストで変わったロールス・ロイスの走り

かつてのモデルは、たしかにエフォートレスではあったものの、ステアリングホイールの操作に対して車体が動くときの反応が、ドライバーに直接伝わってこなかった。そのためカーブなどでは“だいたいこのへんかな”と思いながら操舵する。いわゆる“当て勘”で操縦するのだ。

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