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ブルトレから新幹線まで「食堂車」黄金期の記憶 かつては全国を走っていた「鉄道の旅の楽しみ」

東洋経済オンライン / 2024年12月18日 6時30分

これらの豪華寝台特急も、惜しまれつつ2016年3月までにすべて廃止となり、一般に気軽に乗って利用できた、日本の定期列車における食堂車の歴史は事実上終了した。

日本を走った「オリエント急行」食堂車

最後に、日本を走った豪華国際列車「オリエント急行」についても触れておきたい。1988年にシベリア鉄道を経由して来日したオリエント急行は、軌間の異なる台車を車両メーカーで交換し、日本国内では車籍を田町客車区所属の車両として走行した。

【写真の続き】「北斗星」や「カシオペア」のディナーフルコース、どんな料理だった?

来日したオリエント急行には2両の食堂車があり、料理は一流シェフが原材料から調理する一流レストラン並み、サービスは本場欧州のギャルソン(給仕)が担った。食堂車の火力は石炭レンジによるもので、国内の防火基準に合致せず走行が危ぶまれたが、これはさまざまな対策を施して“超法規的”に解決され、無事青函トンネルを通過して北海道まで乗り入れた。

一時的にしろ「日本の客車」としてオリエント急行が存在したことは今でも鉄道関係者たちの語り草になっているし、「北斗星」などのハイグレード食堂車に与えた影響は大きいものがあった。

筆者としては、オリエント急行とまではいかないにしても、「サンライズ出雲・瀬戸」や東京―博多間の「のぞみ」、札幌延伸時の北海道新幹線などに食堂車を――と願いたいが、現在ではもはや実現可能性のないことであろうか。

南 正時:鉄道写真家

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