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一般社員とまるで違う「エリートの辞職理由」3選 「なぜ現状維持は衰退の始まりなのか」納得理由

東洋経済オンライン / 2024年12月19日 10時0分

トップクラスの社員の離職は何としても防ぎたいところです。十分力量がある人が望むこと、それは「自由にやらせてほしい」ということです(写真:kouta/PIXTA)

今、多くの企業が人手不足に悩み、離職の防止は重要なテーマとなっています。

特に、今後の会社を背負って立つようなトップクラスの社員の離職は、会社に甚大なダメージをもたらします。そのため、こういった社員の離職は何としても防ぎたいところです。では、こういった社員はどういった理由で辞めていくのか。

経営心理士として1200件超の経営改善を行い、経営心理士講座を主宰する、一般社団法人日本経営心理士協会 代表理事の藤田耕司氏の著書『離職防止の教科書――いま部下が辞めたらヤバいかも…と一度でも思ったら読む 人手不足対策の決定版』から一部を抜粋・再編集し、トップクラスの社員の離職理由と防止策についてお伝えします。

甚大なダメージをもたらすエリート社員の離職

私は経営心理士、公認会計士として、経営に関する心理を研究し、その心理に基づいた経営コンサルティングを行っています。

【書籍】「離職の理由と対策が体系化されている」「事例が豊富で明日から使える」と話題の『離職防止の教科書』

最近のご相談で多いのが離職に関するご相談です。

中でも、会社の中核となって事業を牽引し、トップクラスのパフォーマンスを発揮する「エリート社員」の離職は、会社に甚大なダメージをもたらします。

この「エリート社員」は自分の市場価値の高さに自信があり、今より条件が良い転職先も探せば見つかると思っている人が多く、また、独立をしやすい業界では独立の意向が強い人もいます。

そのため、20代、30代の場合、離職の確率は比較的高い傾向にあります。

このタイプの人には給料や職位などの待遇に関する理由で離職する人もいますが、一般的な社員とは異なる理由での離職が多く見受けられます。

そこで、トップクラスの社員の離職の理由と防止策についてお話ししていきたいと思います。

行動科学者のポール・ハーシーと組織心理学者のケネス・ブランチャードは、部下の仕事の成熟度に応じた効果的な仕事の任せ方を「SL理論」として提唱しています。

SL理論とは、Situational Leadership理論の略で、部下の成熟度を4つに分け、それぞれの成熟度に応じた関わり方を示しています。その関わり方は次のとおりです。

(1)部下の成熟度が低い:教示的リーダーシップ→細かく指示し、手取り足取り指導する
(2)部下の成熟度が中程度:説得的リーダーシップ→こちらの考えを説明し、疑問に応える程度の関わりにする
(3)部下の成熟度が高い:参加的リーダーシップ→より良い方法や今後の方針を一緒に考えさせ、部分的にマネジメントに参加させる
(4)自立できている:委任的リーダーシップ→業務遂行の裁量を与え、極力口を挟まない

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