「余命1年」治療第2弾がん免疫療法のリアルな効果 副作用は軽く、旅行に行けるほど体調良好だったが…
東洋経済オンライン / 2024年12月21日 9時20分
夜はおいしい海産物や酪農製品が待っていた。充実の1週間はあっという間に過ぎ、猛暑の東京へ再び戻ってきた。快適な日々だった。がんであることをすっかり忘れさせてくれた大自然の力に感謝したい。
まだまだ暑い日が続いていたが、暦はすっかり秋になっていた。9月30日、病院で血液検査とCT撮影を行った。結果は、残念なものだった。前回(7月)よりも肺の腫瘍が、わずかではあるが大きくなっていたのだ。期待して臨んだ「がん免疫療法」だったが、効果は見られなかった。
医師にも尋ねたが、なぜ効かなかったのはよくわからない。個人差や症状によるのだろう。ここが医学、医療の難しいところである。過ぎ去った夏の日々を思い返しても、体調は良く、いろんなところに出かけ、何事もなく過ごせてきた。それだけに今回の結果は意外、想定外だった。
ホップ、ステップ、ジャンプで腫瘍の大幅な縮小を目指そうと思っていただけに、ブレーキがかかってしまい悔しい。また最初からやり直しだ。
医師と相談のうえ、10月からは第3弾の抗がん剤治療に進むことにした。パドセブという抗体と薬物(微小管阻害薬)がリンカーという部分でつながった「抗体薬物複合体(ADC)」と呼ばれる新しいタイプの治療薬で、2021年9月に「がん化学療法後に増悪した根治切除不能な尿路上皮がん」に対する新たな治療として保険適用となった。いよいよ“最終兵器”の登場である。
抗がん剤の適度な投与用量は?
抗がん剤や免疫チェックポイント阻害薬などの点滴時における用量(投与量)はいったいどうなっているのだろうか。主治医がこの情報もぜひ書いたほうがいいとアドバイスしてくれ、その情報を送ってくれたのでご紹介する。
①GCarbo療法
カルボプラチン:腎機能に応じて投与量変更。さまざまな計算方法がある。
ゲムシタビン:体表面積(BSA)に応じて投与量変更。1平方メートル当たり1000mg。例えば身長175cm、体重65kgの場合だと約1.79平方メートル(デュポア式)となり、投与量は1790mlとなる。私の場合はBSAが約1.7平方メートルのため1700mgだった。
②アベルマブ療法
バベンチオ:体重に応じて投与量変更(10mg/kg)。バベンチオ投与時の体重は54kgまで減っていたので、1回あたりの投与量は540mgだった。
③エンホルツマブ ベドチン療法
パドセブ:体重に応じて投与量変更(1.25mg/kg)。体重54kgであれば67.5mgとなる。
※治療を続けているうちに体重の変化(減少)がみられるので、それに合わせる必要があるということだ。
山田 稔:ジャーナリスト
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
「余命1年」身障者4級への行政支援のありがたさ 月額手当や各種交通機関の割引が得られる
東洋経済オンライン / 2024年12月14日 11時0分
-
前立腺小細胞がん、発覚と同時に肺転移が判明 希少例なので治療法は? がん電話相談から
産経ニュース / 2024年12月10日 8時10分
-
「余命1年」抗がん剤初投与後のリアルな体の反応 初日は何事もなく食欲も旺盛、しかし2日目に…
東洋経済オンライン / 2024年12月7日 8時20分
-
長寿研究のいまを知る(11)やせる2型糖尿病薬と長寿との関係…抗がん剤より副作用が少ない
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年11月28日 9時26分
-
「トイレに大量の血が」大腸がんが肺に転移で“余命2年半”から諦めずに回復した奇跡の漫画家
週刊女性PRIME / 2024年11月26日 8時0分
ランキング
-
1「余命1年」治療第2弾がん免疫療法のリアルな効果 副作用は軽く、旅行に行けるほど体調良好だったが…
東洋経済オンライン / 2024年12月21日 9時20分
-
2香取慎吾「2025年はソロでブレイク」超納得の理由 「国民的ソロタレント」としてのポジション確立なるか
東洋経済オンライン / 2024年12月21日 10時0分
-
37割超が正月の親戚付き合いが「面倒」 - 話したくない話題、1位は?
マイナビニュース / 2024年12月21日 12時10分
-
4トヨタ『エスティマ』復活最新スクープ!…生まれ変わった天才タマゴに採用される技術とは
レスポンス / 2024年12月21日 7時0分
-
5災害時にも役立つ! 「ハンドソープ」の便利な持ち歩き方 警視庁が公開
オトナンサー / 2024年12月20日 22時10分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください