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映画【推しの子】を"売れっ子MV監督"が撮る狙い ドラマ・映画版プロデューサーに聞く(前編)

東洋経済オンライン / 2024年12月21日 9時40分

――やはり東映といえば映画の会社ですし、まずは東映で映画を1本つくって、好評だったら、さらに続編の映画を企画するといったやり方は考えなかったのですか?

理由は2点あります。まずはストーリー構成です。この原作のストーリーをどうやって組み立てたらいいかと考えたときに、配信と映画で原作の魅力的な物語を余すことなく、そして一気に描き切ったほうがいいと考えました。

もう1点は、原作権を預けていただくために、新しい形を提案したかったからです。もしこの配信ドラマと映画を組み合わせるスタイルがうまくいったら、ほかの作品でもそういうスタイルがスタンダードになっていくような。そんな新時代の枠組みを構築したいと考えたのがスタートでした。

ドラマ→映画の構成だった理由

――まず映画をつくって、そこから連続ドラマというスタイルだと、最近では『ゴールデンカムイ』などがそうですが。今回はそのような構成ではなく、連続ドラマから映画という構成にしようと思ったのは?

映画の構成がちょっと特殊で、1本の映画としても楽しめる内容を目指していたという点があります。

配信が始まってから約2週間後に映画が公開されるという、このローンチの近さを利用することで、映画を観た人がまた配信を見返してみたくなるような。あるいは配信を観てから映画を観たいと思ってもらえるような。何度も楽しんでもらえるような座組ができたらと思いました。

そういう意味では、ドラマを先に配信しておかないと、この座組は成立しません。だからこそ最初からこの座組で考えていました。

――ということは映画は、配信ドラマを観ていない人でも楽しめるということでしょうか?

もちろん映画は配信ドラマの続きという位置づけではあるのですが、できる限り映画1本でも成立するような形を目指しました。

『【推しの子】』の原作の1巻とラストを意識して作ったものが映画です。2巻以降からは、また全然違う、芸能界の裏側を描くパートが始まるので、そこを中心に描くのが配信ドラマと思っていただけるとわかりやすいかもしれません。ですから両方観てもらうと、より楽しんでいただけるはずです。

――Amazonと組むことのメリットはどう感じていますか?

やはり会員数の多さという点、プラスして、世界配信ができるということも大きいなと感じています。

今の座組ですと、日本の劇場は東映が配給するわけですが、Amazonさんには、世界各国(200以上の国と地域)のネットワークがあります。先に世界中でドラマ配信が始まることになるため、それに合わせて、映画版も各国で映画公開する予定です。

世界中からも多くの反響

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