1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

映画【推しの子】を"売れっ子MV監督"が撮る狙い ドラマ・映画版プロデューサーに聞く(前編)

東洋経済オンライン / 2024年12月21日 9時40分

――ちなみに今、上映が確定している地域は?

今、確定しているのは約50カ国ですね。アジア圏を中心にヨーロッパ、オーストラリア、それから中南米地域からも上映をしたいという声をいただいています。日本で公開されたあとのリアクションを見て決めたいという会社さんもあるため、引き続き交渉をしていけたらと思っています。

――そうした世界各国のバイヤーの反響はいかがですか?

まずは原作が世界中で愛されていることを、改めて感じました。アニメも同様に世界中でたくさん観られているので、期待値の大きさを感じています。原作の圧倒的なパワーに加え、アニメの強大な影響力、その世界規模の広がり方には、驚きとともに感謝しています。

――そういう意味で手応えも感じているのでは?

東映としても中長期ビジョンで、世界でどう展開していくかという点があります。最近もアニメの成功例は多いですが、日本の実写となるとなかなか難しいところがあります。ですから、こうした世界で知名度のある作品で、新しい道を開くことができたらなと思っています。手応えという意味では、まだまだこれからですね。

――スミス監督といえば、氣志團や、フジファブリック、NMB48など数多くのミュージシャンのMVを手がけてきた気鋭の映像作家ですが、映画監督としては本作が初となります。そしてもう1人、ドラマシリーズの監督に20代の松本花奈監督が起用されています。このお2人にオファーを出した理由は?

そこは明確な狙いがありました。私は原作を読んだときに音楽が流れるような印象を受けたので、やはりミュージックビデオをしっかりと手がけてきた方にお願いしたいなと。

音楽が映像に与える付加価値というのはとても大きいです。だからこそ、劇中でミュージックビデオのシーンが必要なときは、松本監督には「ミュージックビデオを本当に撮ってください」という形でお願いをしましたし、スミス監督には、ライブ映像のスタッフが撮ってる映像も素材として使いたいので、「ライブ映像もしっかりと撮ってください」とお願いしました。

1つの本編としてだけではなく、複合的な狙いや仕掛けを楽しんで、一緒に物づくりができる方ということでお2人にオファーしたということです。

たとえば1話でアイのライブシーンを描いていますが、ドラマや映画監督が普通に撮ると、普通のドラマ・映画っぽくなってしまう。あの映像はライブ撮影を経験してる方じゃないと撮れません。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください