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「フレッシュネス」チキンに"もも肉"使うプライド クリスマス時期の「チキン難民」を狙う戦略

東洋経済オンライン / 2024年12月22日 9時0分

「塩レモンチキンバーガー」(2016年発売)は1番人気のクラシックチーズバーガーに次ぎ2位だそう。2022年発売の「ホットチリチキンバーガー」と合わせ3種類がラインナップしており、やはりバーガーとしての人気、認知度が高いようだ。

フライドチキン単体としては、通常のサイドメニューとしての販売に加え、午後4時からのヨルカフェで「麻辣チキン」という時間限定メニューとしても販売しており、ビールのつまみに食べる人も多いという。

こだわりは、「サイ」という部位(上もも肉)を使ったことによるジューシーさだそうだ。

「他社チェーンでは胸肉を使っているところが多いと思う。もも肉は扱いが難しいという理由もあるだろう。しかし当社では開発担当の強い熱意により、もも肉を使ったフライドチキンを1年半かけて開発した」(フレッシュネス広報担当)

確かにもも肉は脂肪分が多くてジューシー。旨みも濃いが、調理法によっては臭みのようなものが気になることもある。フレッシュネスでは下味に白味噌を使った。これにより臭みが消え、コクと深みが加わるという。

さらに手順にも工夫がある。タイの加工工場で処理後、下味をつけた状態で冷凍したものを仕入れ、解凍、衣つけ、揚げるまでを店舗で行う。「ワンフローズン」といって、製造過程の中で冷凍は一度だけなので、それだけ品質が変化しにくくなり、鮮度が高い状態での提供が可能となる。

衣には胡椒、ガーリック、コリアンダー、唐辛子、パプリカ、セロリパウダー、バジル、メースパウダーの8種のスパイスを配合している。

スパイシーさを控えめにしたマイルドな味わい

今回、初めてフレッシュネスのフライドチキンを口にしてみた。揚げたてをかじると衣はカリッとした歯触り。すぐに熱々の肉汁があふれ出すというより飛び出してきた。やけどに注意だ。

味わいは意外にも、マイルドな印象。

意外というのは、フレッシュネスは「大人がくつろげるカフェ」をコンセプトとしており、品ぞろえにも味にもひねりがきいているところにチェーンの特徴がある。そのためチキンの味も、ハーブやスパイスの香りが立ったものを想像していたのだ。

これについては、2つほど理由があるという。

1つが、バーガーに挟むことを前提として開発されているためだ。ほかのソース類との相性も考慮して、チキン自体に特徴的な味をもたせないようにしているわけだ。

もう1つが、子どもの味覚への配慮だ。クリスマスは店舗でというより、家に持ち帰って家族で食べることが想定される。そのためスパイシーさは控えめにしている。

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