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「フレッシュネス」チキンに"もも肉"使うプライド クリスマス時期の「チキン難民」を狙う戦略

東洋経済オンライン / 2024年12月22日 9時0分

もっとも、開発の時点ではクリスマス用途での販売はまだされていなかったため、第1の理由のほうが大きいのだろう。

ちなみにKFCのオリジナルチキンは11種類のハーブとスパイスが使われている。フレッシュネスは8種類と3つ少ない。これについても聞いてみた。

「何種類使うというのが目的ではなく、全体としてバランスがよい味になるよう配合した」(広報担当)

なるほどかみ締めていると、これが白味噌の味なのだろうか、独特の甘み、旨みが感じられてきた。スパイスがもう少し利いていたらヒリヒリして感じ取れなかったかもしれないので、これはこれでよいのだろう。

麻辣とチーズオニオンのシーズニングで「味変」

クリスマスボックスでは「味変」ができる麻辣とチーズオニオンのシーズニング付きのタイプもある。麻辣はピリッとしているので、辛い物好きも満足できるだろう。

なお、持ち帰ることを考慮に入れ、冷めた状態でも試食した。1時間ほど置いた状態だとカリカリ感が少しなくなり、肉汁も冷めるので脂っぽくなってしまう。おすすめの温め方についてフレッシュネスに聞いたところ、チキンの袋に入れたまま、600Wの電子レンジでラップなしで温めることを推奨しているとのこと。まずは10秒を目安に、温まらない場合は様子を見ながら10秒ずつ追加するとよいそうだ。

「チキン難民」を狙いクリスマス商戦に臨む

冒頭にも述べたように、クリスマスのチキンといえばやはりKFCの人気が高い。そうした中で、フレッシュネスはどのように強みを発揮していくのだろうか。

「予約なしで当日購入できることを強みとしている。予約し忘れて『チキン難民』になったり、諦めてしまう人もいると思う。そうしたときにフレッシュネスを利用いただければ。KFC一択の時代から、今はコンビニなどでもクリスマスチキンが発売される。当社もチキンのおいしさを知ってもらうチャンスとしてクリスマスに力を入れている」(広報担当)

12月初旬から中旬にかけて注文が入ってくるが、やはりクリスマスの出数が跳ね上がるそうだ。

以上のように、フレッシュネスでは「当日購入可」をアピールポイントに、クリスマス商戦に臨んでいる。ライバルとなるのはコンビニだろうか。しかし店舗が少ないフレッシュネスに比べ、コンビニには温かいまま持ち帰れるという利点がある。

KFC、モスバーガーそれぞれのチキンも、見た目、味それぞれ、ブランドを示すはっきりした特徴がある。

フレッシュネスも独自性を打ち出したプロモーションなどに工夫する必要があるだろう。

店舗数の拡大を目指す

フレッシュネスは2024年に6店舗出店を果たし、現在155店舗。2030年に向け300店を目指していくという。

期間限定の高付加価値バーガーやシーフードバーガー、ソイバーガーなど、ラインナップを拡大するとともに、キャンペーンのバーガーについては相性の良いサイドやドリンクとともにすすめる「ペアリング販売」など、販売方法も工夫。客単価がアップし、売り上げも増加してきているそうだ。

じわじわとではあるが、ブランド力の向上が業績に反映されてきているのかもしれない。

アンケート調査を実施したところ「知っているが近くに店舗がない」「聞いたことはあるが食べたことがない」などの値が高かったという。商品やサービスの品質とバランスをとりながら拡大していく必要があるだろう。

圓岡 志麻:フリーライター

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