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「不幸嘆いた」40代無職独身が4児の父になるまで 「45歳で交際0日婚」「54歳で第4子」激動の10年

東洋経済オンライン / 2024年12月22日 7時40分

結婚したのは今から13年前。当時は自身も21歳年下の妻も無職、しかも交際期間は0日だった(写真:ヒダキトモコ撮影)

23人に1人――。妻との間に第一子が生まれた男性のうち、45歳以上の男性の割合だ。まだまだ多数派ではないが、20年前の「67人に1人」に比べ、格段に増えている。(厚生労働省「人口動態統計」2003年、2023年報を基に筆者集計)。

アラフィフからの子育て、と聞くと「経済面、体力面ともに大変そう」とネガティブに捉える人も少なくない。しかし、当の本人たちはどのように感じているのか。

本連載では、45歳以上で「パパデビュー」した男性に、リアルな子育てライフを聞く。

第2回は、 4歳から10歳までの4児を育てる後藤高浩さん(58歳)にお話を聞いた。

45歳のとき21歳年下の妻と「交際0日婚」

後藤さんは都内で難関中高受験専門の進学塾を開業し、自身も講師として全科目を教えている。結婚したのは今から13年前。当時は自身も21歳年下の妻も無職、しかも交際期間は0日だった。

【写真】第1子となる長女を初めて抱っこしている後藤さん。立ち会った4回の出産では毎回『早くパパを呼んでください!』と言われた

なれ初めが気になるが、まずは独身時代を振り返ってもらった。

「新卒で入社した大手進学塾に25年以上勤めていました。父は早くに亡くなり、母とふたり暮らしでした」

講師時代は、仕事漬けの毎日だったという。

「当時の睡眠時間は3時間とかでしたね。仕事がすごく好きで、遊びにも旅行にも行きませんでした。また、親の望みもあって、就職してすぐに一軒家を買ったんです。その30年ローンを15年で払い終わっちゃったくらい、当時はお金を使わなかった。

そのころの貯金が今に役立っています。教育費もですけど、食費がすごいことになっているので(笑)」

本連載では、取材にご協力いただける方を募集しています(首都圏にお住まいの場合は対面またはオンライン、首都圏以外の方はオンラインでの取材となります。また仮名での掲載、顔写真撮影なしでも可能で、プライバシーには配慮いたします)。ご協力いただける方はこちらのフォームからご応募ください。

40代で取締役に就任。会社を引っ張っていく立場になり、結婚を考える余裕もないほど多忙を極めた。

「心のどこかで『結婚したい』と思っていたかもしれないけど、一生独身でいることも意識していました」

しかし45歳のとき母が倒れ、介護が必要な状態となる。後藤さんは介護に集中するため、会社からの慰留を固辞し退職を決断。1年の在宅介護の後、母は施設に入所したが程なくして他界した。

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