BMWのキーマンが明かす「パワトレと水素」戦略 内燃エンジン車、BEV、FCEV…魅力ある車を作る
東洋経済オンライン / 2024年12月23日 12時0分
「補足をしておくと、今後開発されるBEVがすべてノイエ・クラッセのアーキテクチャーを使うわけではありません。コンパクト、ミディアム以上、ノイエ・クラッセの3つのアーキテクチャーに、Gen.6のeドライブ技術を組み合わせることで、多様なBEVのラインナップを展開します」
BMWは電動化戦略について「パワー・オブ・チョイス」というワードを用いる。つまり内燃エンジン専用車とBEV専用車を作り分けるのではなく、1つのモデルに内燃エンジン、PHEV(プラグインハイブリッド車)、BEVに、可能ならばFCEV(燃料電池車)まで幅広いパワートレインを用意して、ユーザーに選択してもらうというものだ。
実際、最高峰の「7シリーズ」にはガソリンとディーゼルの内燃エンジン車とPHEV、さらにBEVが設定されている。
その方針は今後も変わらず、BEV専用アーキテクチャーを使い、デザインも室内環境もドラスティックに変えていくノイエ・クラッセだけではなく、現在と同じように内燃エンジン車と共通の車体を使ったBEVも引き続き展開していくというわけだ。だが、昨今のBEV市場の退潮は、計画にまったく影響を及ぼさないのだろうか。
フレキシブルな対応を重視
「パワー・オブ・チョイスの言葉の通り、お客様が選べるということが重要と考えて、柔軟性のあるアーキテクチャーを用意してきました。さらに技術的にできるというだけでなく、実際に作れなければいけないので、内燃エンジンとBEVの切り替えがフレキシブルに行える生産工程を採用しています。ポイントは、BEV市場の成長過程において、ユーザーが想定以上にBEVを選んだ時でも、あるいは逆に販売が減少した場合でも、容易に対応できるということで、今後もその考えは変わりません。フレキシブルに両方のパワートレインを提供することが大事だと考えています」
分かっていて聞いたところもあるが、元々こうして柔軟に対応できる態勢をとっていただけに、市場がBEVに振れても、振れなくても、想定の範囲内。ビジネスには概ね影響はしていない、ということである。
「それは競合他社と比較した際にも、こうして全体的なBEVの需要が下がる中で、私たちが成功できている大きな要因と言えます。さらに大事なことは、こうした考え方で生み出された私たちのBEVは、商品としても非常に魅力的なものになっているということです。全体的な需要は落ちていても、BMWに対する需要は落ちていないと感じています。実際、BEVの販売台数の伸びは今年も13~17%の増加を実現しています」
この記事に関連するニュース
-
1000万円超え! トヨタが超高級「アルファード/ヴェルファイア」発売! 306馬力ハイパワー×6人乗りミニバン誕生!? PHEV追加で1月31日発売へ
くるまのニュース / 2024年12月20日 17時30分
-
ホンダ新型「”超スゴイ”SUV」登場! ガソリン不要な“画期的システム”搭載! 2年ぶり復活の「CR-V e:FCEV」は実際どう?
くるまのニュース / 2024年12月12日 22時10分
-
BMWの次世代EV「ノイエ・クラッセ」いよいよ登場へ、電動パワートレインの生産を開始
レスポンス / 2024年12月5日 16時0分
-
トヨタ、AE86「新エンジン&BEV」で事業化の本気 「ハチロクの楽しさ」をこの先に残すための提案
東洋経済オンライン / 2024年12月5日 12時0分
-
ホンダ「CR-V e:FCEV」先進さより際立つ普通さ 水素を使った燃料電池車を感じさせない作り
東洋経済オンライン / 2024年11月29日 8時20分
ランキング
-
117万603組…「離婚した夫婦の88.3%」は要注意、別れてから2年後に「取り返しがつかなくなること」【弁護士が解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年12月23日 14時15分
-
2賛否の声も。ガストで話題の「アサイー」が食べられる?SNSで話題に。
東京バーゲンマニア / 2024年12月23日 19時8分
-
3お育ちのよい人はハンドバッグをどこに置くかご存じ?知らないと「地味に恥をかく」テーブルマナー
OTONA SALONE / 2024年12月22日 19時0分
-
4東京湾アクアラインが値上げ!? 普通車200円、特大車1000円最大高く… 「困る」派「歓迎」派など賛否両論!? 来春から約1年限定実施の理由とは
くるまのニュース / 2024年12月23日 9時0分
-
5M-1創設者がバッテリィズに泣きそうになった理由 理論派が目立ってきたM-1に2人が与えたこと
東洋経済オンライン / 2024年12月23日 18時38分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください