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アルツハイマー研究第一人者が語る「脳にいい食」 主食や調味料の選び方に注意して脳の老化防止

東洋経済オンライン / 2024年12月23日 7時0分

グルテンフリーと添加物フリーの食事を提供している。写真は「鶏肉の たもぎ茸だれ、オメガ3ターメリックポテトサラダ、薬膳玉子スープ、 発芽発酵玄米ごはん、ほうれん草とミックスナッツのスムージー」を楽しんでいる様子(写真:『Dr.白澤の実践メソッド 100寿をめざす 認知症最新戦略』)

アルツハイマー病の研究、寿命制御遺伝子の研究を始めて34年になる白澤卓二医師は、生まれ故郷の群馬県館林市に介護付き有料老人ホーム「Residence of Hope 館林」を開設。研究成果から編み出した「認知機能の低下を遅らせる最新メソッド」を施設で実践しています。

「認知症の予防、治療の要となるのは食事、運動、環境です。何よりの薬は質のよい食事、毎日の運動、コミュニケーションです」と言う白澤医師。なかでも、加齢を制御するもっとも重要な要素は「食事」、だと語ります。

そこで白澤医師の『Dr.白澤の実践メソッド 100寿をめざす 認知症最新戦略』より一部を抜粋、再編集し、「Dr.白澤がすすめる毎日食べたい必須の食材」を3回にわたって紹介します。本記事は1回目です。

私が研究を始めた1990年代には、アルツハイマー病は医師ですら知らないくらい珍しい病気でした。現在、2022年の認知症の患者数は約443万人、65歳以上の約8人に1人の割合にまで増えています。

【画像】脳を活性化させるために、毎日の食事に取り入れたいオイルはこれ

たった30年で、患者数がこれほど急激に増えたのには理由があるはずです。遺伝子はこんな短期間では変わりません。

では、ここ最近で急激に変化したものはなんだろうと考えたところ、「食生活」に思い至りました。日本人の食生活は高度経済成長期を境に急変しました。

1955〜1973年頃は日本の経済が継続して飛躍的に拡大した時期。食の欧米化が進み、市販の惣菜、冷凍食品、レトルト食品など加工食品が登場しました。ハンバーガーなどファストフード店やファミリーレストランがオープンし、外食チェーン店が増えたのもこの頃です。

おいしさ、便利さを追求して変化した「食」がアルツハイマー病の急増を招いたかもしれない。アルツハイマー病予防、脳の老化予防のカギになるのは食事だ。そう確信した私は、世界中の研究論文をチェックしました。

これまでに膨大な量の文献を読み、最終的に「これだ」とピックアップしたのが、本記事で紹介する「毎日食べたい必須の食材」です。

論文をチェックしてまとめたなら、珍しい食材ばかりと思われるかもしれません。なかには珍しいものもありますが、それはごく一部で、実際には日本人が昔から口にしている、なじみのある食材がほとんどでした。

よく考えれば、日本は世界でもトップクラスの長寿国です。これは、日本人が昔から食べてきた食事が健康長寿食だったから、ということなのでしょう。

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