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日本にも上陸「ロボタクシー」日米中の"覇権争い" 競争激化で戦略を見直す大手も出てきた

東洋経済オンライン / 2024年12月23日 9時30分

Pony.aiのロボタクシー(写真:Pony.aiサイトより引用)

トヨタ、日産・三菱自・ルノーの3社連合が出資する中国のロボタクシー(自動運転タクシー)スタートアップが相次ぎアメリカ市場に上場した。

【写真を見る】中国のロボタクシー

一方でアルファベット傘下のWaymoが日本交通と組んで2025年にロボタクシーの実証実験を始めるなど、日本でロボタクシーが走る日も遠くない。

EV化で出遅れた日本勢は自動車市場で次の競争軸になりつつある自動運転サービスで巻き返したいところだが、ホンダとロボタクシーの日本投入で協業していたGMが撤退を表明するなど、収益化の道は視界不良だ。

中国のロボタクシーに乗車した舛添氏

「日本は中国に先を越されてしまいました」「中国に負けています」

舛添要一前都知事は中国出張中の12月初旬、こんなつぶやきをXに連投した。投稿には広州市で乗車したという無人タクシーの動画や写真が添えられている。その数日後、筆者はある番組で舛添前知事と共演したが、同氏はいまだ興奮冷めやらない様子で「とても日本の車は敵わない」と熱弁をふるった。

舛添前知事が乗車したのは小馬智行(Pony.ai)が展開するロボタクシーだ。北京、上海、深セン、広州の4都市でテスト営業しており、基本的には完全自動運転で無人走行する。

近未来的な乗車体験に衝撃を受けるのは無理もない。ただ、「中国に先を越された」「日本は負けた」は一面的な発言だ。なぜならPony.aiのバックにいるのは、日本を代表する自動車メーカーのトヨタであり、ロボタクシーの車体にはトヨタ車が使われているからだ。

Pony.aiはアメリカ・グーグル勤務を経て、中国メガテックのバイドゥ(Baidu、百度)で自動運転技術の責任者を務めた彭軍共同創業者兼CEOらが2016年に創業。特定条件下でシステムがすべての運転を自動で行う「レベル4」の技術を活用したロボタクシーとロボトラック(自動運転トラック)、自動運転ソリューションを手がけている。11月27日、アメリカのナスダック市場に株式上場した。

上場前に公開した資料によると、ロボタクシーを250台以上、ロボトラックを190台運行している。2024年1~6月の売上高2470万ドルの73%をロボトラック事業が占め、ロボタクシーの売り上げはわずかだ。

上場前に公開した目論見書から、トヨタがPony.aiの株式の13.4%を保有し、創業者の彭CEO(19.1%)に次ぐ第2株主であることも判明した。

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